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タイ人エンジニアを採用!日本語力や性格、メリット・デメリットを解説
2024年03月19日 公開
「日本人だけではエンジニアの採用が追いつかない…。」「外国人採用をいろいろ検討したが、タイ人が良いのかもしれない」と考えている方々の中には、「どうやって人材を探せば良いかわからない」「日本語レベルがどの程度のタイ人エンジニアを雇えばよいのか」「採用した後の教育は大丈夫か。職場に馴染めるのか」といった悩みを持つ方も多いはずです。
今記事では、外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を展開する弊社が、そのような悩みを解決するために
- タイ人エンジニアの特徴
- タイ人エンジニアを採用するメリット/デメリット
- 採用する際の注意点
- タイ人エンジニアを採用する手法
- 受け入れるときのポイント/注意点
など、人材探しから採用した後のポイントまで含めて解説していきます。
なお、外国人エンジニアの採用手法については、以下の記事で詳しく解説しています。国籍別の特徴や採用するメリット/デメリット、ビザ申請についても詳しく解説していますので、是非チェックしてみてください。
目次
タイ人エンジニアの特徴
ITスキルは優秀な傾向がある|オフショア拠点も多い
タイは近年オフショア開発の拠点として世界中から注目を集めているように、IT分野で大きく発展している国であり、優秀なIT人材が多く存在します。
タイにはキング・モンクット工科大学やチュラロンコン大学など、多くの工科系・情報技術系の大学が存在します。これらの大学では、工学、情報技術、理学、経営学、建築学、デザイン、工芸、教育など、幅広い学術分野での学位プログラムが提供されています。
そのため、タイでは多様な専門分野で高い技術力を持ったエンジニアが育成されており、特にIT分野での国際的な競争力が高まっています。
2024年版の世界大学ランキングでは、タイの大学の中でチュラロンコン大学とキングモンクット技術大学トンブリー校が601~800位にランクインしています。
タイの教育制度は日本と同じく、小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年のシステムを採用しています。高校入学時には文系と理系の選択があり、多くの生徒が理系を選択するため、エンジニアを目指す学生の数も多くなります。このような環境も、優秀なIT人材の育成に寄与していると言えるでしょう。
ちなみに、タイ人エンジニアはフロントエンド開発やUI/UXデザインなどに優れている人が多いと言われています。
もちろん、PythonやC#、PHPやRubyなどバックエンドに広く使われる開発言語の経験がある方も多くいらっしゃいます。
また、年収については他国出身のエンジニアと比べてばらつきが少ないという特徴もあります。当社人材プールにおいては、3年未満の平均年収が350万円、5年以上の場合は平均500万円ほどと開発経験における年収にそこまで大きな差がありません。
弊社が展開する外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、SESやDX企業様にタイご出身のエンジニアをご紹介した実績がございます。
「人材不足解消のため外国人エンジニアを採用したいが、どう採用すればよいのか分からない」という悩みを抱える人事担当者様がいらっしゃいましたら、ご相談ください。
なお、2021年から外国籍ITエンジニアの採用支援サービスを展開している当社では、日本在住の外国籍ITエンジニアの転職市場動向を独自に解釈。
これまで当社がやり取りさせていただいてきたエンジニア約3,000名のデータをもとに、主に4つのグループ(タイプ)に分けて、日本語レベル、実務経験年数、採用時の年収という視点から分析しています。
特にタイプ3は、SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャンの状況が続いています。
③ | ・SESや受託企業にて5年以上の経験があるエンジニア。・総じて日本語力は高くJAVA等での堅実な経験を積んでいるエンジニアが多い。・ミャンマー、タイ、フィリピンなどの東南アジアに多い印象。・現年収は300万円後半〜400万円前半ほどであり、決定年収は500万円前後。・SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャン。 |
この外国籍ITエンジニアの4つの分類では、以下の記事で詳しく解説しています。
また、ご参考として実際のタイ人エンジニアの採用事例をご紹介いたします。タイ人エンジニアについて詳しく知りたい方は是非チェックしてみてください。
言語スキルについて|高い日本語力、英語力は普通
では、タイ人の言語スキルはどの程度なのでしょうか。ここでは、日本語と英語の2つの側面で解説していきます。
タイ人の日本語力は高く、学習者数は東南アジア第2位
まずは日本語についてです。
タイでは日本語が比較的ポピュラーな言語として知られており、日本語を学ぶ人々が多くいます。2021年度の海外日本語教育機関調査によると、タイの日本語学習者数は約18万4000人となっており、東南アジア地域で第2位の規模を誇ります。
参考:https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/survey2021/s_east_asia.pdf
1960年代にタイで始まった日本語教育は、当初はタマサート大学とチュラーロンコーン大学を中心に行われ、その後はバンコクの総合大学を中心に展開されました。
1980年代に入ると、総合大学だけでなくラチャパット大学など地域の大学でも日本語講座が設けられるようになり、2000年代にはタイ東北部のコンケン大学でも日本語教育プログラムが開始されました。
タイの日本語教育は、1981年に後期中等教育(高校)において日本語が第二外国語のひとつとして正式に導入されたこと、2001年の基礎教育カリキュラム改定によって前期中等教育(中学校)でも日本語講座が可能になったこと、そして2010年からは第二外国語の履修が文系だけではなく、理系も含めた全クラスで可能になったことによって、学習者数が増加しました。
さらに、2013年から2018年までの5年間でタイ教育省が特別枠で日本語教員200名を公務員として採用する方針を導入し、日本語教育の基盤を強化しています。
このように、タイでは日本語教育が比較的ポピュラーな存在となっています。ただ、日本語スキルは個々のエンジニアによって異なるため、採用する際には候補者の日本語スキルをしっかりと確認することが重要です。
採用する際に「エンジニアリングのスキルはあるが、日本語力がまだまだ」という人材も多いため、そういった場合は日本語研修サービスを利用するのも手です。
日本語研修サービスを利用し、内定を出してから入社するまでにビジネス日本語などについて学習してもらい「内定を出したと時はまだまだ日本語に不慣れだったが、入社するときには日本語に一定習熟している状態で入社」というケースも多く見られます。
弊社でも法人向けにビジネス日本語研修サービスを展開しています。製造業を中心に外国人社員の日本語研修に課題を抱えたいらっしゃったお客様に多数満足していただいている実例もございますので、もし「外国人社員に向けて日本語研修を行ってほしい」と感じた際は、ぜひご相談ください。
タイ人の英語力は高くはない
では、タイ人の英語力はどの程度なのでしょうか。
タイでは、英語は公用語ではありませんが、小学校から学ぶなど基礎教育の一環として教えられています。しかし、英語を日常的に使用する機会が少ないため、全体的な英語の流暢さや実用レベルは他の東南アジア諸国と比較して低い傾向にあります。
世界の112の国や地域を対象とした英語能力のベンチマーク「EF EPI英語能力指数(2021年版)」によると、タイの英語能力は、英語を母国語としない113カ国中100位にランクされ、スコアは416点です。これは世界平均スコア502点と比較すると高いとは言えません。
参考:https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/survey2021/s_east_asia.pdf
ただし、タイ人は「英語で話そう」という意思が強く、基礎知識を持ち合わせているため、英語でのコミュニケーションが必要な場合でも、こちらが理解できるように努力してくれることが多いです。また、特に観光地やビジネスの中心地では、英語を話せる人も多く、日本人と比較してもコミュニケーションを取ることが比較的容易な場合があります。
まず言えるのは、タイ人エンジニアの採用を検討する際には、英語力もしっかり確認しましょう、ということ。
特にグローバルなプロジェクトに参加する場合や、英語を主要なコミュニケーション手段として使用する環境では、候補者の英語スキルを評価することが求められます。
また、英語力が必要とされるポジションであれば、英語研修などのサポートを提供することも、エンジニアのパフォーマンス向上につながるでしょう。
日本の企業文化には慣れてもらう必要|温厚で楽観的な性格
タイ人は一般的に温厚な性格とされ、失敗や問題が発生しても「マイペンライ(大丈夫)」の精神でポジティブに捉える傾向があります。
こういった性格は、職場を明るくし、和やかな雰囲気で仕事を進めることに寄与するでしょう。また、お互いを尊重する文化を持っており、困っている時には助け合うこともタイ人の特徴です。
一方で、タイ人は楽観的でマイペースなため、日本の文化に慣れない場合があります。例えば、会議に遅刻したり、就業時間を守らなかったりすると、日本では厳しく注意されることがありますが、タイ人にとっては戸惑いの原因となるかもしれません。
そのため、日本企業のルールや文化を時間をかけて伝え、徐々に慣れてもらう工夫が必要です。
また、タイ人は争いごとやケンカを好まない傾向があり、仕事において人前で厳しく叱責されることを好みません。入社して間もないタイ人には、十分な時間を確保し、話し合うことが大切です。
ちなみに、タイでは転職を頻繁に行う「ジョブホップ」が盛んであり、給料のわずかな差でも転職を行う傾向があるように、「1つの会社に長く努める」という日本の伝統的な考え方とは違った考え方を持っているのがタイ人です。
人材が定着しない要因としては、「長く勤めても待遇が変わらない」「昇給や昇格の評価が不明」といった理由が主。日系企業の場合、これに加えて、タイ人に昇格のチャンスが与えられないといった人事評価の不満も存在することがあります。
「せっかく採用したがすぐやめられてしまった」という事態を防ぐためにも、役職や給料だけでなく、人事評価のポイントを明確にしていきましょう。
タイ人エンジニアを採用するメリット
日本人の採用だけでは達成困難な採用目標を達成できる
日本国内ではエンジニアの不足が深刻化しており、特に若手の確保が難しい状況が続いています。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年までにエンジニア人材が継続して減少すると予測されています。
このような中、日本人だけに焦点を当てて採用を行うと、採用目標の達成が困難なのは間違いありません。
タイなどの海外の優秀なエンジニアを採用対象に含めることで、採用の幅を広げることができます。
特に、タイはデザインスキルに優れたエンジニアが多いとされており、フロントエンドエンジニアやUI/UXデザイナーなどの職種での採用において、タイ人エンジニアの採用が有効です。
次のポイントで述べるようにタイ人は比較的日本文化に馴染みやすいとも考えられ、外国人採用を考えている場合、タイ人へと採用の手を伸ばすことは良い選択肢になるでしょう。
参考:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
タイ人は日本企業に馴染みやすい
タイ人は仏教の教えに基づく互いを尊重し合う文化を持っており、困っている人を助けることを重視しています。このような価値観は、日本企業のチームワークを重んじる文化と相性が良く、タイ人エンジニアは日本の職場環境に馴染みやすいと考えられます。
また、タイ人は一般的にポジティブな性格で、平和主義的な傾向があります。そのため、コミュニケーションを取りやすく、職場の雰囲気を良好に保つことに貢献するでしょう。
また、アウンコンサルティング株式会社が発表した調査によると、「日本が好きか」という質問に対しタイ人の実に99%が「大好き」「好き」と答えたように、タイでは日本に対してポジティブな感情が持たれていることがわかります。
タイ人は日本で働くことに対する心理的な障壁が低いため、スムーズに職場に溶け込み、日本企業の一員として活躍してくれるでしょう。
弊社でもタイご出身のエンジニアを企業様にご紹介した実績がございますが、面接時のお人柄に加え、向上心(例えばプライベートで日本語レッスンを受講し、日本語のレベルアップに励まれるなど)が高い方が多い印象です。
参考:https://www.auncon.co.jp/press/release/2023-06-13/
タイ人エンジニアを採用するデメリット
日本人よりも時間的コストがかかる
タイ人に限ったことではありませんが、外国人エンジニアの採用には、在留資格の確認や申請など、日本国内での外国人雇用に関連する様々な手続きが必要となります。
また、適切な在留資格を持たない場合や資格と業務内容が一致しない場合には、雇用企業に罰則が科される可能性があります。
そのため、採用プロセスにおいては、在留資格に関する確認や申請に十分な注意を払う必要があります。
加えて、採用後には日本語や日本の文化に関する教育が必要となることが多く、これらの教育にも時間的コストがかかります。
外国人の採用には、日本人を採用する場合と比較して、時間的コストが増加する可能性があり、これは採用の際に考慮すべきデメリットの一つです。
幸い、タイ人のエンジニアを雇用するときにのみ発生することになる特殊な手続きはなく(例えばフィリピン人を雇用するときはPOLO申請と呼ばれる申請が必要)、就労ビザや労働許可の申請などで済みます。しかし、このような申請はミスが許されず時間や手間がかかるもの。
外国人の人材紹介に特化したエージェントなどでは、就労ビザの申請などの面倒な手続きを代行してくれるケースもあるので、そのようなサービスの使用も検討してみるのも手です。
弊社が運営する外国籍ITエージェント特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」でも、行政書士と提携を行いビザ関連のサポートを行っています。実際にタイご出身のエンジニアを企業にご紹介&ビザの切り替えをサポートさせていただいた実例もございます。ご入用の方は、ぜひお問い合わせくださいませ。
職場・生活のサポートや、日本の職場にも調整が求められる
外国人エンジニアを日本で採用する際には、技術的なスキルだけでなく、彼らのメンタルや生活面でのサポートも重要な要素となります。多くの場合、見知らぬ土地で一人で働くことになるですから、日常的なストレスも大きいでしょう。
そのため、企業側が適切なサポートを提供することが重要です。例えば、定期的なヒアリングを行い、彼らの悩みや不安を聞き取り、必要に応じて対応策を講じるなどの対策が必要になります。
また、タイから日本に呼び寄せて採用する場合には、住居探しや生活面でのサポートが必要になることも。新しい国での生活に慣れるまで、彼らをサポートする体制を整えることが、長期的な雇用関係の維持にもつながるでしょう。
しかし、これらのメンタルや生活面でのサポートを提供することは、企業にとって追加の負担となる可能性があります。特に中小企業など、人的リソースや経済的な余裕が限られている場合には、これらのサポートを充実させることが難しいかもしれません。
そのため、タイ人エンジニアの採用にあたっては、事前に必要なサポート体制を検討し、それに見合った準備を整えることが重要です。
また、上述の通りタイ人は温厚でおおらかな性格で「チームに馴染みやすい」などのメリットがある一方、「人前で叱られることを嫌う」「時間にルーズな場合がある」などはじめは日本の職場文化に馴染みきれないこともあります。
そのため、働くことになるタイ人側には日本の文化についての明確な説明を、受け入れることになる企業側にもタイ人のそういった性質の理解を求められるでしょう。
タイ人エンジニアを採用する時の注意点
タイ人エンジニアなどの外国人社員の採用には多くのメリットがありますが、採用を成功させるためにはいくつかの注意点があります。以下では、契約面、待遇面、サポート面の3つの観点から注意すべき点を解説します。
採用時に目標とする日本語力はさまざま
外国人エンジニアを採用する際、日本語能力の目標設定は企業にとって重要なポイント。
一般的に、日本語能力の評価には日本語能力試験(JLPT)やBJTビジネス日本語能力テストが利用されますが、これらの試験は主に「会話以外」の能力を測るため、N1やN2の資格を持つ外国人でも、実際の会話がスムーズに行えない場合は多くあります。
また、N2を取得してから時間が経過している場合、実際の会話レベルはN2よりも低いN3レベルに相当することが多く、日本人社員のサポートがなければ、客先でのコミュニケーションが難しい場合もあります。
このような背景から、弊社が運営する日本語オンラインスクールでは「会話力」に焦点を当てた独自の「10段階の会話レベル」を設定し、会話力を客観的に評価しています。
大手SIer企業では、採用時の日本語会話レベルとしてレベル8以上を求めることが多い一方で、中小のSIer企業ではレベル5〜7を目安とすることが多く、実際に採用してからコミュニケーションの課題が生じることがあります。
重要なのは、該当社員が現在どの会話レベルにあり、どのレベルを目指すべきかについて、社内や現場の上司と共通の認識を持つこと。目標設定は企業によって異なりますが、多くの場合、最終目標として会話レベル7、8(JLPT N2レベル相当)を設定するケースが多いです。
参考までに、弊社が運営する日本語オンラインスクールでレッスンを行っている生徒さんの会話レベルが実際にわかる動画をここに掲載しておきます。この動画が「どのレベルの日本語レベルを目標とするか」を決定する際の目安になれば幸いです。
会話レベル4、製造業の技術者(インドネシアご出身)
会話レベル5、ITシステム開発の技術者(ベトナムご出身)
会話レベル6、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)
会話レベル8、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)
弊社では、法人向けのビジネス日本語教育サービスも展開しています。外国人エンジニアを採用する際にに気になる「日本語の教育はどうすれば良いのか」「うちは専門的な用語を多く使う職場だが大丈夫なのか」などの日本語力の悩みを一気に解決することが可能ですので、気になる方はぜひご相談くださいませ。
契約内容や評価基準は明確に説明する|タイ人の離職率を下げる
タイ人に限った話ではありませんが、外国人を採用する際には日本人以上に給与や目標、評価基準などを明確に説明し、入社後のトラブルを防ぐ努力が必要です。
上述した通り、「1つの会社に長く努める」という日本の伝統的な考え方とは違った考え方を持っているのがタイ人。
雇用契約に関するきちんとした説明をおろそかにするとすぐ離職されてしまう危険性があるため、そのような事態を防ぐためにも、契約面の説明は入念に行いましょう。
待遇面の注意
待遇面でも様々な注意点があります。
まず、日本で雇用する場合、外国籍の人材であっても日本の労働基準法に基づいた賃金・労働日数を守る必要があります。住宅手当や生活費の補助など、生活面でのサポートも可能な限り行いましょう。
同じ業務にあたっている限り、外国人社員と日本人社員で待遇の差をつけるのは離職につながる恐れもあります。十分注意しましょう。
タイ人の日本語の傾向や文化を踏まえてサポートを行う
タイ人エンジニアの日本語レベルに応じて、ゆっくり話す、難しい言い回しを避けるなどの配慮が必要です。
例えばタイ人は、「す」と「つ」の発音の区別が難しい傾向があります。日本語だけではなく英語においても、タイ語の丁寧語に当たる語尾「ナ」や「カ」を誤って使用してしまうなどの傾向があります。
このような言語の特徴を理解し、適切な配慮を行いましょう。
また、タイ人は日本人と異なる文化背景を持っています。上述した通り、タイ人は温厚で争い事やケンカを好まない傾向があります。人前で厳しく叱責することは避け、もし注意を行う場合は個室で一対一で行いましょう。
これらの注意点を踏まえ、タイ人エンジニアの採用にあたっては、契約内容の明確化、適切な待遇の提供、そして十分にサポートを行うことなどが重要です。
採用したエンジニアが安心して働ける環境を整えることができ、企業としても最大限のパフォーマンスを引き出すことが可能になるでしょう。
タイ人エンジニアを採用する手法
タイ人エンジニアを最小限のコストで採用するためには、効果的な手法を選択し、適切なアプローチを行うことが重要。ここでは、タイ人エンジニアの採用におすすめの方法をいくつか紹介します。
採用手法 | 費用 | 手間 | サポート |
人材紹介 | やや高い | 少ない | あり |
Web求人サイト | 普通 | 普通 | なし |
紙媒体 | 普通 | 普通 | なし |
ハローワーク | 安い | 普通 | なし |
自社サイト | 安い | 多い | なし |
SNS | 安い | 普通 | なし |
知人からの紹介 | 安い | 普通 | なし |
人材紹介サービス
外国人に特化した人材紹介サービスを利用することで、求めるスキルを持ったエンジニアを効率的に探すことができます。
また、就労ビザの申請サポートも行っていることが多いため、採用がスムーズに進むでしょう。
その他の方法では、基本的にサポートは期待できないため「手間をかけず望む人材を手に入れたい」という方には人材紹介が最適の方法になります。
人材紹介は専門のサービスを利用するため費用が必要になりますが、採用のために稼働する人事社員の人件費を考えると、むしろ人材紹介サービスを利用した方が安いというケースも多くあります。
弊社でも、外国籍ITエンジニアの採用に特化した人材紹介を行っております。ビザの申請などのサポートはもちろん、採用が決まった求職者には弊社が展開する日本語オンラインスクールの授業を*時間分無料で提供しています。
そのため、入社する段階ですでにビジネス日本語にある程度習熟した人材をご紹介することが可能です。
Web求人サイト
オンラインの求人サイトを利用して、広範囲にわたる求職者にアピールすることができます。特に技術職に特化した求人サイトでは、優秀な外国人人材を見つけやすいです。
紙媒体
新聞や専門誌などの紙媒体を利用して求人広告を出すことも一つの方法です。特に、タイ人コミュニティが読むメディアに広告を出すことで、ターゲットとなる人材に直接アプローチできるでしょう。ただ、そういった場合はタイ語を理解できる人の入念なサポートが必要になってしまいます。
ハローワーク
日本の公共職業安定所であるハローワークを通じて、求人情報を提供することも可能です。ハローワークでは外国人求職者向けのサポートも行っているため、タイ人の採用につながる場合があります。
自社サイト
自社のウェブサイトに採用情報を掲載することで、企業の魅力を直接アピールできます。特に、外国人採用に積極的であることをアピールすることで、タイ人エンジニアの関心を引くことができるでしょう。
SNS
LinkedInなどのプロフェッショナル向けソーシャルネットワーキングサービスを活用することで、タイ人エンジニアと直接コネクションを築くことができます。また、FacebookやTwitterなどの一般的なSNSも、求人情報の拡散に有効です。
というのは、外国人の方々の場合はSNSにおいて独自のコミュニティを形成しているためです。
ちなみに、英語力のあるタイ人を採用するSNSとして、外国籍ITエンジニアに特化した人材会社である弊社が特にオススメするのはLinkedInです。
LinkedInは世界最大級のビジネス特化型SNSです。利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、人材を探したり、営業先の顧客、商談先と直接コンタクトを取ることが可能。
世界中の豊富な人材データベースがあるため、募集要項にマッチする人材を容易に探すことができ、人材に直接メッセージが送れるのでダイレクトリクルーティングでの活用が期待できます。
LinkedInの最大のメリットは「求人掲載側も無料で使える」こと。indeedも同じく無料ではありますが、課金しないと基本的には優先的に表示されない仕様となっています。
外国籍ITエンジニア特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を運営する弊社は、Linkedinを用いた外国人ITエンジニアのダイレクトリクルーティングで独自のノウハウを持っています。クライアント企業への紹介実績も多数あります。
どんな出身者、どんな開発言語経験、どんなポジションが欲しいかによって、ターゲットする媒体やアプローチが変わってくるため「外国籍エンジニア採用に興味あるけど、どこから始めればいいかわからない」といった方はお気軽にお問い合わせください。
知人からの紹介(リファラル採用)
既存の社員やビジネスパートナーからの紹介を通じて、信頼できるタイ人エンジニアを採用することができるでしょう。採用コストの削減や採用のスピードアップにも繋がります。
ただ、優秀なタイ人エンジニアを紹介できる人・企業と繋がりがあるケースはそれほど多くないでしょう。そういった場合は、タイ人エンジニアの紹介に強みを持つ人材紹介会社に依頼するのも1つの手です。
タイ人エンジニアを受け入れる時のポイント
タイ人エンジニアを採用した後、彼らが日本の職場で円滑に働けるようにするためには、いくつかのポイントがあります。特に、日本語教育の機会の提供と日本の文化や習慣の説明は重要です。
日本語を学ぶ機会を設ける
上述の通り、タイでは日本語が比較的ポピュラーな言語であり、日本語を学ぶ人々が多くいます。2021年度の海外日本語教育機関調査によると、タイの日本語学習者数は約18万4000人となっており、東南アジア地域で第2位の規模を誇ります。
参考:https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/survey2021/s_east_asia.pdf
ただ、全体で日本語を流暢に話せるエンジニアは決して多くはなく、採用する時点で日本語のスキルレベルを事前に確認することが重要です。
日本企業の多くは高度な内容の会議を日本語で行っているため、採用したタイ人エンジニアが最大限に活躍するためには、日本語教育の機会を提供することが重要です。
採用した外国人エンジニアを現場に配属したあと、現場から「日本語がなかなか通じない…」という意見が出ることも多くあるため、そういった事態を避けるためにも、法人向けの日本語教育サービスを利用することも一つの選択肢です。
例えば弊社が運営する外国籍ITエンジニア特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、入社が決まった外国人エンジニアに対して25時間分のビジネス日本語レッスンを無料で実施しています。そのため、入社時点でビジネス日本語にある程度習熟している人材をご紹介することが可能です。
日本の文化、習慣などを明確に説明する
タイ人に限った話ではありませんが、日本で初めて働く外国人にとって「有給休暇」や「代休」「振り休」などの制度は初めて聞くもののはず。
こういった日本独特の制度の存在だけでなく、なぜそのような制度があるのかという背景も含めて説明することで、相互理解が深まるでしょう。
タイ人側だけではなく、受け入れる職場にもタイ人の性質について周知することが大切です。生まれ育った文化が大きく違う人々が同じ環境で働くわけですから、そういった双方の歩み寄りが大切になります。
これらのポイントを踏まえ、タイ人エンジニアを受け入れる際には、彼らが日本の職場でスムーズに働けるようにサポートすることが重要です。彼らの能力を最大限に引き出し、企業の発展に貢献してもらうことができるでしょう。
資料ダウンロード
IT JOB in Japan の人材紹介サービスの内容についてご紹介しております。
これまでの人材のご紹介実績、ご紹介可能なIT人材の登録者データベース(国籍、年齢、スキル、年収)についても掲載しております。