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外国籍ITエンジニア(日本在住) 採用難易度・競合性 タイプ別①〜④
2024年03月20日 公開
JOBs Japan株式会社代表の村元です。当社では、日本語オンラインスクールの運営から延長し、2021年から外国籍ITエンジニアの採用支援サービスを展開しておりますが、日本在住の外国籍ITエンジニアの転職市場動向を整理してみました。今回は、主に4つのグループ(タイプ)に分けて、日本語レベル、実務経験年数、採用時の年収という視点から分析してみようと思います。これまで当社がやり取りさせていただいてきたエンジニア約3,000名いらっしゃいますが、そのデータを元に1〜4にグループ分けし、グループ別エンジニア動向を説明していきます。
日本語レベルの高い・低いと実務経験年数の長い・短い、によって年収とも関係し、採用競合も一気に増えます。採用難易度を踏まえ、自社が求めるエンジニアのペルソナ像を明確にしていくのが良いでしょう。また、ページ後半にタイプ別のご紹介実績も掲載しますので、具体的に人材のイメージが膨らむかと思います。
以下では、タイプ1〜4のエンジニア傾向をサマリーとして整理しました。
タ イプ | タイプ別エンジニア傾向 | 実務 経験 |
① | ・開発経験1~2年でオフショア拠点→日本本社で勤務。例:Fujitsuインディアなど。 ・日本語レベルは日常会話程度(N4〜N3)。 ・転職意欲は非常に高いが、経験・日本語力の兼ね合いで企業マッチが困難 | 1〜2年 |
② | ・母国で数年エンジニアとしての経験後、留学生として日本語を勉強中。 ・日本語レベルはN2程度であり技術レベルも欧米系は特に高い。 ・日本ではファーストキャリアになるため年収も400万円前後にて雇用が可能。 ・ただし留学生ビザから就労ビザへの切替が必要 | 2〜4年 |
③ | ・SESや受託企業にて5年以上の経験があるエンジニア。 ・総じて日本語力は高くJAVA等での堅実な経験を積んでいるエンジニアが多い。 ・ミャンマー、タイ、フィリピンなどの東南アジアに多い印象。 ・現年収は300万円後半〜400万円前半ほどであり、決定年収は500万円前後。 ・SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャン。 | 5〜 10年 |
④ | ・自社開発企業にて勤務しているエンジニア、欧米系が多い。 ・JLPTを受けていないケースもあるが、日本語は流暢な方が多く、モダンな言語での開発経験がある。 ・年収レンジも600~1200万円ほどと幅広い。 ・情報感度は高いため、興味がある企業が出てくれば転職検討も頂きやすい | 5〜 10年 |
以下は、タイプ1〜4の転職ニーズ、日本語レベル、日本企業での就労経験有無、採用時のオファー年収目安となります。特にタイプ3は、SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャンの状況が続いています。オファー年収が450万円だと選考辞退、480万円〜500万円前半で内定を承諾し入社を決められているケースが印象としてあります。一方で、タイプ2を取り込んでいる受託開発企業も少ないですが存在し、その企業はオファー年収400万円程度で即戦力人材の採用がうまくいっている印象です。採用難易度や採用コスト、人件費を踏まえ、自社が求めるエンジニアのペルソナ像を明確にしていくのが良いでしょう。
タイプ | 転職ニーズ | 日本語レベル | 日本企業での 就労経験 | 採用時 オファー年収目安 |
① | 当社でのご支援実績は少なく適切なデータ不十分 | N3レベル相当 (聞き返しはあるが、日本人社員がゆっくり話してあげれば、社内の会話は成立するレベル。) | ×〜△ | 320万円〜380万円 |
② | 日本語学校卒業後、日本のIT企業で働きたい | N2〜レベル相当 (社内での日本人社員との会話はスムーズ〜問題なくできるレベル。) | ×〜△ | 380万円~450万円 |
③ | 例 ・短期プロジェクトが多い→中長期案件希望。 ・上流工程ができない→上流工程希望。 ・リーダーとしてマネジメントしていきたい 上記ニーズを満たせれば、高確率で応募承諾可能。 | N2〜レベル相当 (社内での日本人社員との会話はスムーズ〜問題なくできるレベル。) | ◯ | 450万円~600万円 |
④ | グローバルな環境で先端技術を使いながらプロダクトを作りたいというニーズがあげられる。 | N1〜レベル相当 (社内・顧客とのやり取りにおいてスムーズ〜問題なくできるレベル。) | ◯ | 600万円~1200万円 |
下記では、1〜4のタイプ別の紹介実績をご紹介します。実際に他社が採用しているのはどのような人材なのか?をみていただくことで御社の採用戦略にお役立ていただければと思います。
上記、一次情報は、ご参考になりましたでしょうか? ぜひ御社の採用戦略にお役立ていただけたなら嬉しく思います。
中途でエンジニアを採用しているが、マッチするエンジニアからの応募が少ない、大手エージェントからの推薦がない、求人媒体使っても採用できない、というようなケースは、一度ターゲットやペルソナ、求人内容、採用チャネルを定期的に見直すことも必要です。
御社採用注力ポジションの求人データを連携いただけましたら、弊社の人材コンサルタントからのフィードバックもお役に立てる部分もあるかと思います。二人三脚で、活躍できるエンジニアの採用をともに成功させましょう。
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