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外国人ITエンジニア採用における日本語能力チェックの注意点

2022年11月30日 公開

執筆・監修:村元康太郎
JOBs Japan株式会社 代表。大手ソフトウェア開発企業の営業・マーケティング部門にて4年間従事した後、日本語オンラインスクールやIT JOBs in Japanを創業。
1000人以上の外国人に対して日本語学習サポートや、世界15カ国出身・100人以上のIT・機械・電気エンジニアの転職支援など豊富な実績を持つ。

IT Jobs in Japan 代表の村元です。

外国人のITエンジニアの採用を検討する際、実務で支障がない日本語レベルはどれぐらいなのか、また、N2レベルあれば問題がないかどうかなど日本語レベルに悩む企業も少なくありません。

今回は、日本語レベルの一つの指標となる日本語能力試験(JLPT)の説明と、そして自社でどのくらいの日本語レベルが必要なのかについてのチェックポイントについて説明をしていきます。

<日本語能力試験について>

日本語能力試験(JLPT)は日本語能力を測定する試験の中で一番主要な資格になります。レベルは、N1~N5の5段階に分かれており、初級レベルがN5、上級レベルがN1となっており、数字が小さくなるにつれて難易度が上がります。ざっくりとしたイメージとしては英検準1級レベルがN2に相当します。

<日本語能力試験の落とし穴>

一般的にはN2レベルの日本語能力が採用目安になりますが、注意すべき点としてN2レベルだからと言っても必ずしも日本語が流暢に話す事ができるとは限りません。
実際に面接をすると意思疎通が上手く出来ない場合もあります。これは日本語能力試験が日本語のリーディングとリスニングの能力を測る試験であるためです。逆にN3レベルでも日本語での会話が支障なくできる場合もあるため、書類だけで日本語能力を判断する事は避けた方が良いでしょう。

<ITエンジニアに求める日本語能力>

実際の面接では、コミュニケーションのキャッチボールがしっかりできるかどうかを確認します。発音の流暢さや話すスピードは二の次でこちらからの質問の意図に合う答えが返ってくるかどうかを確認します。

また、日本語で書かれた要件定義書や仕様書をしっかり読んで理解できるかどうかや日頃メールやチャットで書かれた日本語文への読解や、日本語でのレスポンスなどもしっかりできるかどうか見極める事も大事です。

<採用の可能性を広げる為に>

日本語能力にこだわりすぎてしまうと、なかなか採用が上手く行かなくなる場合もあります。折角優れたITスキルを持っているのに日本語能力が少し足りないだけで採用を見送るのももったいない場合もあります。

そういう場合は外国人ITエンジニアの日本語学習に関する意欲やポテンシャルを判断した上で、採用のボーダーを下げる事も良いでしょう。そうすることで採用ターゲットの範囲も広がり、欲しいITスキルを持ったエンジニアに出会える可能性が高くなります。

<採用した後の日本語教育も重要>

外国人ITエンジニアが入社した後、日本語能力を上げてもらうためにも採用した企業側で日本語教育のバックアップをすることが理想的です。このようなスキルアップ支援は、本人のモチベーションもアップし、リテンションにも繋がります。

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