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外国人エンジニアメンバーの日本語レベルについて

2023年05月24日 公開

当スクールにお問い合わせ頂くことの多いSIer、SESに所属されている総務や人事担当の方からお話を伺うと「客先、社内において、他の日本人社員と外国人社員がうまくコミュニケーションが取れていないため、業務がスムーズにできていない」という現場からの声があるようです。当然、採用時は、N2、N1という必須要件を設定されており、日本語は問題ないだろうという検討のもと、面接は合格し入社するものの、現場に配属されてから、想定していたより、うまくコミュニケーションが取れないということが一定数あるようです。

このようなケースにおいては、該当する社員の日本語力をアップすることが社内議題に上がりますが、そもそも求めている目標レベルに達するまで「どのくらいの学習期間や学習量が必要なのか」疑問を持つ担当者の方もいるのではないでしょうか。

多くのケースでは、1.現在のレベルの把握、2.目標設定が適切ではない、3.学習者のレベルに合った学習内容が計画されていない、4.学習期間に対する学習量が不足していることが原因として考えられます。

本日は「現場が求める日本語レベルに到達するためには、どのくらい学習期間や量をこなす必要があるのか、どのくらい日本語力が伸びるのか」について具体的な数値と合わせてご紹介したいと思います。
(日本語オンラインスクールのHP内にある別のコラムで事前の目標設定やアプローチ、学習効果を客観的に把握できるようにしておくことについてご紹介しましたが、その内容はこちらからご覧ください)

レベルを測るにはどのような方法がある?

一般的なテストとして日本語能力試験(JLPT)、BJTビジネス日本語能力テストがありますが、これらが「会話以外」を評価対象としているため、N1やN2を取得している外国人社員(特に、中国をはじめとした漢字圏出身者です)でも、会話がうまく成立しないことが考えられます。(例えば、日本人の場合、TOEIC試験で720点取れてても、実際にビジネスで使える英語コミュニケーションレベルではないですね ということが多々ありあますが、それと同様です)

また、資格上、N2を取得しているものの、取得したのが直近1年前などのようなケースの場合、実際の会話レベルとなると、N2相当ではなく、N3レベル相当に等しいことが多々あります。日本人社員がフォローしながらであれば業務は進められるが、客先に一人でのコミュニケーションは任せられないようなケースが該当します。

既存の試験では、評価がされていない、「会話力」に焦点を当て、当スクールでは会話力を正確に測るため、独自に「10段階に分けた会話レベル」を指標としてレベルチェックを行っており、主観的なレベルではなく数値化することにより、社内の外国籍メンバーの会話力を図る上での統一指標として、活用することができます。以下の表は、およそ1,000名の日本語を学ぶ外国人への教育実績データをもとにしたものです。(日本国内にいる外国人で、日本語学校の留学生と会社員を対象にしている。)

ご参考として、大手のSIer企業ですと、採用時の日本語会話レベルはレベル8~が多く、一方中小のSIer企業ですと、採用時の日本語会話レベルはレベル5~7、と幅があります。そのため、実際に中小SIer企業の現場において、コミュニケーション課題が、潜在的に潜む、もしくは、顕在化しているケースが多いです。

スタートとしてまずは、該当社員が、どの会話レベルにあるのか? そして、どこを目指すのか?について、社内および現場の上司(場合によっては、客先もまじえ)と該当社員の間で、共通認識を持つことが重要となります。

 

目標設定は企業によって異なりますが、最終目標として会話レベル7、8(JLPTN2~レベル相当)を目標とするケースが多いです。次に、以下の表は、会話レベルをアップするのに、それぞれどのくらいの学習時間が必要なのか、まとめたものです。こちらもおよそ1,000名の日本語を学ぶ外国人への教育実績データをもとにしたものです。

中小SIer現場でよく見かけたことのあるN2合格してるけど、会話力はN3相当の方(会話レベル5程度=日本人社員のフォローが必要で、一人で客先は難しいケース)→目標を会話レベル8とする場合(フォローなし、一人で現場で回せるレベル):1レベルアップのため50時間〜75時間×3セット=150時間〜225時間となります。1レベルアップのために、約6ヶ月間ほどかかるので、3セットやることで合計1.5年ほどかかります。そのため、短期的ではなく、中期的に取り組む必要があります。

 

当スクールでレッスンを行なっている生徒さんの実際の会話レベルの動画について紹介します。実際の音声を聞きながらご参考にしてみてください。

会話レベル5、ITシステム開発の技術者(ベトナムご出身のエンジニア)

様々な質問に文単位で話すことや質問に答えることができます。しかし詳しく答えようとしても限られた身近な話題以外は、話を完結させることができずに途中で切れてしまいます。また発音では母語の影響が出ています。

 

会話レベル6、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

質問に対して様々な状況を理解して、具体的な例を挙げながら分かりやすく答えることができます。全体的にまとまりのある文章を話しますが、内容が複雑になったり、文章を長くしたりすると流暢さが落ちてしまいます。

会話レベル8、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

自分の考えやトピックの背景を詳細に話し、一歩進んだ発想で話を進めることができ、発話量も安定しています。上級レベルの内容を話したり表現を使ったりすることができています。

 

まとめ

本日は、該当社員が、どの会話レベルにあるのか? そして、どこを目指すのか?そして、どのくらいの学習時間や期間が掛かるのかについて、データをもとにお伝えしました。

企業側としてはあらかじめ期間や習熟度などの効果が明確である方が取り組みやすいと思います。外国人従業員がいる多くの企業では外国人社員にも即戦力として働いて欲しいと考えるため、日本語学習は費用対効果を考慮し力を入れて取り組みたい分野でもあると思います。

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