外国人エンジニア採用ならIT JOBs in Japanへ
IT JOBs in Japan

IT JOBs in Japan » 代表者コラム » ベトナム人エンジニアを採用!特徴やメリット、注意点や採用手法などを解説

ベトナム人エンジニアを採用!特徴やメリット、注意点や採用手法などを解説

2024年03月17日 公開

執筆・監修:村元康太郎
JOBs Japan株式会社 代表。大手ソフトウェア開発企業の営業・マーケティング部門にて4年間従事した後、日本語オンラインスクールやIT JOBs in Japanを創業。
1000人以上の外国人に対して日本語学習サポートや、世界15カ国出身・100人以上のIT・機械・電気エンジニアの転職支援など豊富な実績を持つ。

「日本人だけではエンジニアの採用が追いつかないから、外国人を採用していきたい。」「色々見てみたが、ベトナム人が良いのかもしれない」と考えている方々の中には、「どうやって人材を探せば良いかわからない」「日本語レベルがどの程度のエンジニアを雇えばよいのか」「採用した後の教育は大丈夫か。職場に馴染めるのか」といった悩みを持つ方も多いはずです。

今記事では、外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を展開する弊社が、そのような悩みを解決するために

・ベトナム人エンジニアの特徴

・ベトナム人エンジニアを採用するメリット/デメリット

・雇用するときの就労ビザの申請

・採用する際の注意点

・ベトナム人を採用する手法

・受け入れるときのポイント/注意点

など、人材探しから採用した後のポイントまで含めて解説していきます。

なお、外国人エンジニアの採用手法については、以下の記事で詳しく解説しています。国籍別の特徴や採用するメリット/デメリット、ビザ申請についても詳しく解説していますので、是非チェックしてみてください。

目次

ベトナム人エンジニアの特徴4つ

ベトナム人エンジニアの特徴

ベトナム人エンジニアの採用が増えている背景には、彼らが持つ独特の特徴があります。特に、日本で働く外国人労働者の中で、ベトナム人は全体の約2割を占め、中国人に次いで多い国籍です。ここでは、ベトナム人エンジニアの特徴を4つ紹介します。

扱える開発言語|JavaScriptやJava、PHPなど

ベトナム人エンジニアは、JavaScriptを最も得意とする言語として挙げられ、これに続いてJava、PHP、Python、C#といったプログラミング言語が人気です。これらの言語は日本のIT市場でも需要が高く、幅広い開発領域で活用されています。

実際に、弊社にご相談いただくベトナム人エンジニアの技術スタックとしては、PHP,JAVA,Javascriptが同率で一番割合が高く、次いでPython,C#の経験を持たれているエンジニアが多いという結果となっております。

また、フレームワークにおいては、Laravel、NodeJS、React、Vueといった現代的な技術が好まれています。特に日本では採用が難しいとされるUnityを用いたスマートフォンアプリの開発やRubyを用いたバックエンド開発にも対応できるエンジニアが多いことが特徴です。

また、近年ではReact.jsやTypescriptなどのモダンな言語での開発経験を持つエンジニアも増加傾向にあり、近代的な技術を積極的に取り入れようとする技術者が多くなってきております。

エンジニア開発経験年数と年収の関係については、経験1年~3年までが300万円~420万円ほどで、5年以上となると500万円~700万円ほどのレンジとなっており、自社開発企業といよりはSESや受託企業で就業されている方が多くいらっしゃいます。

参考:https://topdev.vn/TopDev_VietnamITMarketReport_TechHiring_2022_EN.pdf

日本語力について|世界6位の学習者数、東南アジアでは3位

独立行政法人国際交流基金の調査によると、2021年度のベトナム人日本語学習者数は169,582人で、世界で6番目に多い数を誇ります。特に東南アジアではインドネシア、タイに次いで3位となっています。

ベトナムは世界的に見ても日本語学習が盛んな国であると言えるでしょう。

ただ、全体で日本語を流暢に話せるエンジニアはまだ多くありません。

そのため、日本語が必要不可欠な業務にベトナム人エンジニアを採用する場合は、日本語のスキルレベルを事前に確認することが重要です。

また、ベトナム人の場合は母語の影響で、例えば「バージョンアップ」などの小さな「ッ」が入る言葉の発音や、「フレームワーク」「アプリケーション」のような英語由来の語彙の聞き取りができないケースが多く存在します。

一般的なビジネス日本語研修ではビジネスコミュニケーション・マナーの基本や敬語の基礎、職場内のコミュニケーション、社内外での打ち合せなどの研修は一通り行うのみであり、そのような「開発会社のような特定の企業では頻繁に使うが、広く一般的な単語ではない」といった語彙に関して研修が行われることは稀です。

そのため、「ビジネス日本語の研修は一通り行いました」というベトナム人の場合でも、そういった特定の語彙に関しては別でまた教育の機会が必要である、ということを認識しておきましょう。

ちなみに、弊社が運営する外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、入社が決定した求職者には25時間分のビジネス日本語レッスンを無料で実施しています。

開発の現場でしか使用しないような語彙についても、入社する予定の企業それぞれにカスタマイズを行った上で教育を行っています。そのため、実際に入社する段階で特殊な語彙も含めてある程度ビジネス日本語に習熟した状態で人材をご紹介することが可能です。

参考:https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2022/dl/2022-023-02_1228.pdf

英語力|「世界で標準的」とされ日本よりは高い

英語力については、「EF英語能力指数2022(EF EPI 2022)」によるとベトナムは非英語圏の112カ国中60位にランクされ、「標準的」と分類されています。一方、日本は同ランキングで80位に位置づけられ、「低い」カテゴリーに分類されています。

この結果から、ベトナム人の英語能力は日本人よりは高いと言えますが、世界的に見れば上位には位置していないことが分かります。

そのため、ベトナム人エンジニアを採用する際には「日本語が話せなくても英語ならコミュニケーションが取れるだろう」と考えておくのではなく、事前に日本語・英語共に能力を十分確認してから採用する必要があるでしょう。

参考:https://www.ef.com/assetscdn/WIBIwq6RdJvcD9bc8RMd/cefcom-epi-site/reports/2022/ef-epi-2022-japanese.pdf

文化面の親和性|真面目で勤勉、日本企業と相性が良い

ベトナム人は一般的に「真面目で勤勉である」という日本的な文化を持っていると言われています。これは、日本の企業文化との相性が良いと考えられる要因の一つです。

一方で、ベトナム人は「思ったことは包み隠さず言う」という欧米的な文化も持っており、日本のように間接的なコミュニケーションを好む文化とは異なる面もあります。このため、ベトナム人エンジニアとのコミュニケーションでは、直接的な表現に慣れることが大切です。

ちなみに、日本とベトナムは長い友好関係を築いており、ベトナム人は日本に対して好感度と文化的な親和性が高い傾向があります。日本の経済援助(ODA)や日本のテレビ番組などが、この親日感情を育んできました。多くのベトナム人が日本への興味を抱き、日本企業での働く意欲が高いことは、採用担当者にとってプラスの要因です。また、文化的な共通点も存在し、円滑なコミュニケーションが期待されます。ベトナムの若者層は、日本の経済援助(ODA)がベトナム社会に貢献したことや、日本のテレビ番組を通じて日本に対する好感を持っています。この親日感情は、ベトナム人が日本企業で働く際に、日本文化やビジネス環境に対する理解を助けています。

ベトナム人エンジニアを採用するメリット3つ

ベトナム人エンジニアを採用するメリット

ベトナム人エンジニアの採用は、多くのメリットがあります。ここでは、その中でも特に重要な3つのメリットを紹介します。

  1. 若手人材が確保できる
  2. 日本国内で出会えない優秀層を採用できる
  3. 真面目で勤勉な人が多い

若手人材が確保できる|平均年齢が約31歳

ベトナムの平均年齢は約31歳と若く、日本の平均年齢約46歳と比較すると、若年層が多いという特徴があります。このため、ベトナム人エンジニアの採用により、若手の優秀な人材を確保することが可能です。若手人材は新しい技術やアイデアをもたらし、企業の活性化に貢献してくれるでしょう。また、ベトナムの学生はキャリア形成のために積極的に学習し、高い技術力を身につけることに励んでいます。

参考:https://www.jetro.go.jp/world/reports/2021/02/db6cdef49e854b9a.html

優秀層を採用できる|IT人材がハイレベル化しているベトナム

ベトナムはIT人材がハイレベル化しています。Web・モバイルアプリの開発に強みを持つ人材が多く、近年はAIやクラウドなど最先端技術の開発者も増加しています。特にブロックチェーン技術は著しく成長しており、ブロックチェーンゲームの資金規模は数百億USDにも及ぶと言われてます。

この背景には、ベトナムに若いエンジニアが多いことがあります。2022年時点におけるベトナムのIT人口は48万人と言われており、20〜29歳が53.97%、30〜39歳が26.98%を占めています。若いエンジニアは上昇志向が強く、流行の技術や最新技術への興味関心が高いのです。

また、ベトナムにはハノイ工科大学、ダナン工科大学、ホーチミン工科大学といった優秀な工科大学が多く存在します。これらの大学を卒業したエンジニアは、高い技術力と専門知識を持っていると言え、このようなIT関連の教育環境が整っていることもベトナムに優秀層が多い理由の1つと言えます。

外国人の採用に特化した人材紹介会社や地元のネットワークを活用することで、これらの優秀な人材とコネクションを築き、採用につなげることができるでしょう。

参考:https://topdev.vn/Eng_VietnamITNation2020_ByTopDev.pdf

日本企業に馴染みやすい傾向|真面目で勤勉、温厚な性格の人が多い

ベトナム人は一般的に勤勉で真面目に働き、温厚な性格の人が多いとされています。また、恥ずかしがり屋でシャイな一面もあり、この点で日本人と似ていると言われることがあります。

ただし、ベトナムは南北に長い国土を持ち、歴史的な背景も含めて地域によって文化や性格が異なります。北部のハノイ周辺では社会主義の影響が強く、真面目で堅実な性格の人が多いとされています。南部のホーチミン周辺では資本主義の影響を受け、商売上手でおおらかな性格の人が多いとされています。中部のダナン周辺は開発が活発で、チャレンジ精神や向上心が高い人が多いとされています。

また、自己のスキルアップや給料アップのために努力して転職することが一般的なため、勤勉な傾向もあります。さらにベトナム人は真面目で謙虚な性格が多く、怠慢な行動や横柄な態度は少ないため、日本人が多い企業でも馴染みやすいと言えるでしょう。

ベトナム人エンジニアを採用するデメリット3つ

ベトナム人エンジニアを採用するデメリット

ベトナム人エンジニアの採用には多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。

  1. 日本人よりも時間的コストがかかる
  2. さまざまなサポートが必要になる
  3. 長く働いてもらうための工夫が必要

1. 日本人よりも時間的コストがかかる|在留資格の確認・申請など

ベトナムに限った話ではありませんが、日本国内で外国人を雇用する際には、在留資格の確認や申請が必要となります。これには時間がかかるうえ、厚生労働省の規定により、在留資格を持たない、または資格と業務が異なる外国人労働者を雇用すると、雇用企業にも罰則が課せられる可能性があります。

したがって、資格の確認・申請を行なっていく際には十分な注意が必要であり、これらの手続きに伴う時間的コストはデメリットと言えるでしょう。また、採用後も日本語や日本の文化についての教育を行う必要がある場合が多く、これらの教育コストも考慮する必要があります。

2. さまざまなサポートが必要|時間や上下関係に対する感覚が少し異なる

外国で生活することは簡単なことではありません。コミュニケーションがうまくいかず、孤独感を感じて帰国してしまう外国人も少なくありません。「せっかく優秀なエンジニアをコストをかけて採用したのに、すぐに退職してしまった」といった事態を避けるためにも、日本で働いていて何か問題を感じていないか、日常のコミュニケーションで困ったことはないかなどのヒアリングを定期的に行う必要などもあるでしょう。

また、ベトナムから呼び寄せて採用を行う場合、住居探しや生活面でのサポートが必要になることもあります。こうしたメンタルや生活面でのサポートを提供することは、企業にとって追加の負担となる可能性があります。

また、文化的な違いも考慮する必要があります。日本人とは異なる時間感覚や上下関係、表現方法、評価基準など、文化的なギャップが存在します。とはいえ、日本の文化に合わせてもらうという意識ではなく、お互いが最も仕事をしやすい環境を作るための配慮が求められます。

配慮というのは、社内制度を整備するだけではなく、すでに社内にいる日本人社員に対して外国人エンジニアと一緒に働く際に必要な配慮などを周知してもらうことなども含みます。このような受け入れ体制を整えるための努力は、日本人を採用する場合とは異なるアプローチが必要となるでしょう。

3. 長く働いてもらうための工夫が必要|ベトナムでは同じ職場に長く留まるのは非一般的

ベトナム人は勤勉で真面目と評価されることが多く、日本と同様に同じ会社に長く貢献してくれると考えられがちです。

しかし、実際にはベトナムは離職率がかなり高い傾向にあります。

ベトナムの転職サイト「anphabe.com」のアンケート調査によると、2019年度のベトナム国内の離職率は約24%となっています。これは、さまざまな仕事を経験したいという理由で頻繁に転職する傾向があるためです。

日本とは異なり、一つの職場に長く留まるという考え方はあまり一般的ではありません。そのため、ベトナム人の人材を長期的に確保するには工夫が必要となる、と考えて良いでしょう。

ベトナム人エンジニアを採用する時の注意点

ベトナム人エンジニアの採用には多くのメリットがありますが、採用を成功させるためにはいくつかの注意点があります。以下では、契約面、待遇面、サポート面の3つの観点から注意すべき点を解説します。

採用時に目標とする日本語力|ベトナム人に採用後に追加研修を行うべき

外国人エンジニアを採用する際、日本語能力の目標設定は企業にとって重要なポイント。

一般的に、日本語能力の評価には日本語能力試験(JLPT)やBJTビジネス日本語能力テストが利用されますが、これらの試験は主に「会話以外」の能力を測るため、N1やN2の資格を持つ外国人でも、実際の会話がスムーズに行えない場合は多くあります。

また、N2を取得してから時間が経過している場合、実際の会話レベルはN2よりも低いN3レベルに相当することが多く、日本人社員のサポートがなければ、客先でのコミュニケーションが難しい場合もあります。

このような背景から、弊社が運営する日本語オンラインスクールでは「会話力」に焦点を当てた独自の「10段階の会話レベル」を設定し、会話力を客観的に評価しています。

大手SIer企業では、採用時の日本語会話レベルとしてレベル8以上を求めることが多い一方で、中小のSIer企業ではレベル5〜7を目安とすることが多く、実際に採用してからコミュニケーションの課題が生じることがあります。

重要なのは、該当社員が現在どの会話レベルにあり、どのレベルを目指すべきかについて、社内や現場の上司と共通の認識を持つこと。目標設定は企業によって異なりますが、多くの場合、最終目標として会話レベル7、8(JLPT N2レベル相当)を設定するケースが多いです。

参考までに、弊社が運営する日本語オンラインスクールでレッスンを行っている生徒さんの会話レベルが実際にわかる動画をここに掲載しておきます。この動画が「どのレベルの日本語レベルを目標とするか」を決定する際の目安になれば幸いです。

会話レベル4、製造業の技術者(インドネシアご出身)

会話レベル5、ITシステム開発の技術者(ベトナムご出身)

会話レベル6、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

会話レベル8、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

弊社では、法人向けのビジネス日本語教育サービスも展開しています。外国人エンジニアを採用する際にに気になる「日本語の教育はどうすれば良いのか」「うちは専門的な用語を多く使う職場だが大丈夫なのか」などの日本語力の悩みを一気に解決することが可能ですので、気になる方はぜひご相談くださいませ。

→無料で問い合わせる

契約面の注意点|ベトナムでは就活という概念がないため、契約・規則について伝える

ベトナム人に限った話ではありませんが、外国人を採用する際には日本人以上に給与や目標、評価基準などを明確に説明し、入社後のトラブルを防ぐ努力が必要です。

また、ベトナムでは、日本の「就活」のような概念がなく、就職サイトやソーシャルメディア、知人や家族からの紹介などを通じて就職先を見つけることが一般的です。このため、「就活段階で事前に日本企業の契約や就業規則、文化を調べているだろう」と考えておくのではなく、事前に十分な説明が必要となります。

待遇面の注意点|ベトナムの方は給与・キャリアを重視する

まず、日本で雇用する以上、外国籍の人材であっても日本の労働基準法に基づいた賃金・労働日数を守る必要があります。また、ベトナム人エンジニアにとって日本の生活は高コストであることが多いため、適切な給与設定が必要です。生活面での支援や住宅手当などを検討することも、円滑な採用につながります。

また、ベトナム人が重視するポイントは「給与」と「キャリア」です。ベトナムの市場調査会社Q&Meの調査によると、日本で働くベトナム人の約74%が転職経験があり、そのうち47%が「給料の低さ」、24%が「仕事内容とキャリアのギャップ」を転職理由として挙げています。ここからはベトナム人は年功序列に基づく賃金や役職の決定を好まない傾向があることが分かります。

そのため、成果やスキルに基づいて給料やキャリアがアップする制度を採用している場合は、それを明確に伝えておき「この会社では成果に基づいて給与・キャリアをアップしていける」ときちんと認識してもらうなどの工夫が必要です。

サポート面の注意点|日本語やテト(旧正月)への配慮が必要

ベトナム人エンジニアの日本語レベルに応じて、ゆっくり話す、難しい言い回しを避けるなどの配慮が必要です。また、ベトナム人は家族との時間を大切にする文化があります。そのため、ベトナムの旧正月(テト)などの重要な時期に帰国できるよう休暇を配慮することで、離職率を下げる効果が期待できます。

これらの注意点を踏まえ、ベトナム人エンジニアの採用にあたっては、契約内容の明確化、適切な待遇の提供、そして十分なサポート体制の整備が重要です。採用したエンジニアが安心して働ける環境を整えることができ、企業としても最大限のパフォーマンスを引き出すことが可能になります。

就労ビザの申請について

ベトナム人エンジニアを採用する際には、適切な就労ビザの取得が必要となります。

ここでは、ベトナムから日本への呼び寄せと、日本在住の場合のそれぞれのビザ取得フローを説明します。

ベトナムから呼び寄せる場合

在留資格認定証明書の申請と交付

まず、勤務予定地を管轄する地方入国管理局で、会社が「在留資格認定証明書」の交付を申請します。申請から交付までには約1~2カ月かかります。この証明書は、外国人スタッフの仕事内容が「在留資格」の基準に適合していることを証明するものです。

ビザの手続き

交付された「在留資格認定証明書」をベトナムにいる外国人に郵送します。本人がこの証明書を持って日本大使館または領事館に行くことで、ビザの手続きを行います。「在留資格認定証明書」の有効期間は3カ月以内に上陸申請をしなければ無効となるため、早めの手続きが重要です。

日本在住のベトナム人の場合

在留資格認定証明書の申請と交付

受入企業の担当者または行政書士が、居住予定地または受入れ機関の所在地を管轄する地方入国管理官署で「在留資格認定証明書」の交付申請を行います。申請から1~3カ月後に証明書が交付されます。

ビザの申請

外国人本人が「在留資格認定証明書」を自国の日本大使館または領事館に持参し、ビザ申請を行います。通常、申請から5日~2週間後にビザが届けられます。「在留資格認定証明書」の有効期限内に入国する必要があります。

就労ビザの注意点

エンジニア職で就労ビザを取得する際は、採用理由書に記載する業務内容と申請人の専攻内容が一致していることが重要です。

ビザの申請には、必要書類を作成し、入国管理局まで届け出に行く必要があります。ビザの通過率を上げたい、複数名分の申請を出したい、再申請のやり方がわからないという場合は、ビザ申請代行サービスを利用するのがおすすめです。

適切なビザ取得を行うことで、ベトナム人エンジニアの採用がスムーズに進みます。

ベトナム人エンジニアを採用する方法

ベトナム人エンジニアを採用するためには、効果的な手法を選択し、適切なアプローチを行うことが重要です。以下では、ベトナム人エンジニアの採用におすすめの方法をいくつか紹介します。

採用手法費用手間サポート
人材紹介やや高い少ないあり
Web求人サイト普通普通なし
紙媒体普通普通なし
ハローワーク安い普通なし
自社サイト安い多いなし
SNS安い普通なし
知人からの紹介安い普通なし

オススメは人材紹介サービスとLinkedInです。

外国人に特化した人材紹介サービスを利用することで、求めるスキルを持ったベトナム人エンジニアを効率的に探すことができます。

また、就労ビザの申請サポートも行っていることが多いため、採用プロセスがスムーズに進むでしょう。その他の方法では、基本的にサポートは期待できないため「手間をかけず望む人材を手に入れたい」という方には最適の方法になります。

人材紹介は専門のサービスを利用するため費用が必要になりますが、採用のために稼働する人事社員の人件費を考えると、むしろ人材紹介サービスを利用した方が安いというケースも多くあります。

弊社でも、外国籍ITエンジニアの採用に特化した人材紹介を行っております。ビザの申請などのサポートはもちろん、採用が決まった求職者には弊社が展開する日本語オンラインスクールの授業を無料で提供しています。そのため、入社する段階ですでにビジネス日本語にある程度習熟した人材をご紹介することが可能です。

ベトナム人の採用について相談する

また、LinkedInもオススメです。

LinkedInは世界最大級のビジネス特化型SNSです。利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、人材を探したり、営業先の顧客、商談先と直接コンタクトを取ることが可能。世界中の豊富な人材データベースがあるため、募集要項にマッチする人材を容易に探すことができます。人材に直接メッセージが送れるのでダイレクトリクルーティングでの活用が期待できます。

外国人の方々の場合はSNSにおいて独自のコミュニティを形成しております。例えば、日本在住の東南アジアのミャンマー、ベトナム出身の方の場合は主にFacebookを使って転職先を探しているケースが多いです。そのため、Facebookグループなどを使用して求職者に接触していくことも一つの手段としては考えられるでしょう。

LinkedInの最大のメリットは「求人掲載側も無料で使える」こと。indeedも同じく無料ではありますが、課金しないと基本的には優先的に表示されない仕様となっています。

LinkedInを使用した外国人採用については、詳しくは以下の記事をご覧ください。

LinkedInを外国人採用に活用する方法|プロが教えるコツ

受け入れる時のポイント

ベトナム人エンジニアを採用した後、彼らが日本の職場で円滑に働けるようにするためには、いくつかのポイントがあります。特に、日本語教育の機会の提供と日本の文化や習慣の説明は重要です。

日本語教育の機会を提供する

上述の通り、2021年度のベトナム人日本語学習者数は169,582人で、世界で6番目に多く、世界的に見ても日本語学習が盛んな国であると言えるでしょう。

ただ、全体で日本語を流暢に話せるエンジニアは決して多くはなく、採用する時点で日本語のスキルレベルを事前に確認しましょう。

日本企業の多くは高度な内容の会議を日本語で行っているため、ベトナム人エンジニアが最大限に活躍するためには、日本語教育の機会を提供することが重要です。

法人向けの日本語教育サービスを利用することも一つの選択肢です。

例えば弊社が運営する外国籍ITエンジニア特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、入社が決まった外国人エンジニアに対して25時間分のビジネス日本語レッスンを無料で実施しています。そのため、入社時点でビジネス日本語にある程度習熟している人材をご紹介することが可能です。

→無料で問い合わせる

参考:https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2022/dl/2022-023-02_1228.pdf

日本の文化、習慣などを明確に説明する|テト休暇についてすり合わせる

ベトナム人に限った話ではありませんが、日本で初めて働く外国人にとって「有給休暇」や「代休」「振り休」などの制度は初めて聞くもののはずです。これらの制度の存在だけでなく、なぜそのような制度があるのかという背景も含めて説明することで、相互理解が深まるでしょう。

また、ベトナムでは労働法で旧正月のテト休暇(Tết)が5連休と定められています。ベトナムでは、その前後も含めて毎年7日間程度の休暇を取ることが一般的です。日本でベトナム人を採用する際には(当然ではありますが)日本にはテトがないこと、もし帰省するのであれば有給休暇を取得することになることなどを明確に説明しておきましょう。

これらのポイントを踏まえ、ベトナム人エンジニアを受け入れる際には、彼らが日本の職場でスムーズに働けるようにサポートすることが重要です。彼らの能力を最大限に引き出し、企業の発展に貢献してもらうことができるでしょう。

資料ダウンロード

IT JOB in Japan の人材紹介サービスの内容についてご紹介しております。
これまでの人材のご紹介実績、ご紹介可能なIT人材の登録者データベース(国籍、年齢、スキル、年収)についても掲載しております。

    会社名 *

    お名前 *

    メールアドレス *


    お気軽にお問い合わせください