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フィリピン人エンジニアを採用!特徴やメリット、POLO申請や採用手法などを解説

2024年03月19日 公開

執筆・監修:村元康太郎
JOBs Japan株式会社 代表。大手ソフトウェア開発企業の営業・マーケティング部門にて4年間従事した後、日本語オンラインスクールやIT JOBs in Japanを創業。
1000人以上の外国人に対して日本語学習サポートや、世界15カ国出身・100人以上のITエンジニアの転職支援など豊富な実績を持つ。

「日本人だけではエンジニアの採用が追いつかないから、外国人を採用していきたい。」「色々見てみたが、フィリピン人が良いのかもしれない」と考えている方々の中には、「どうやって人材を探せば良いかわからない」「日本語レベルがどの程度のエンジニアを雇えばよいのか」「採用した後の教育は大丈夫か。職場に馴染めるのか」といった悩みを持つ方も多いはずです。

今記事では、外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を展開する弊社が、そのような悩みを解決するために

  • フィリピン人エンジニアの特徴
  • フィリピン人エンジニアを採用するメリット/デメリット
  • POLOやPOEAの申請方法
  • 雇用するときの就労ビザの申請
  • 採用する際の注意点
  • フィリピン人を採用する手法
  • 受け入れるときのポイント/注意点

など、人材探しから採用した後のポイントまで含めて解説していきます。

フィリピン人エンジニアの特徴4つ

ITスキルについて

フィリピン人エンジニアは、特にWeb系の開発言語に強みを持っています。

彼らはHTML、CSS、JavaScript/jQuery、PHPなどの言語を得意とし、Webサイトの制作やデザイン、Webアプリケーションの開発が得意です。これにより、Web関連のプロジェクトにフィリピン人エンジニアをアサインすることが容易になります。

近年、フィリピンは経済的に大きな発展を遂げており、その中心となっているのがフィリピン人エンジニアです。GDPや世帯所得の増加に貢献しており、サムスンやアクセンチュアなどの大手IT企業もフィリピンに進出しています。

国を挙げてエンジニア育成に力を入れており、毎年約5万人もの新たなエンジニアが育成されています。理数系に重点を置いた実践的な教育プログラムにより、技術レベルの高いエンジニアが多く存在します。

また、これまで接してきたフィリピン人エンジニアからの知見となりますが、他国に比べて組み込み系エンジニアも多いことがあげられます。

私が以前支援をさせて頂いた候補者は、日本で組み込み系エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、ソフトウェアエンジニアへ転身をされました。

入社企業では、選考プロセスでコーディングテストが実施されるのですが、20代前半にも関わらず、シニアレベルの高得点を出されており、他のフィリピン人候補者の結果を踏まえても、非常に高度なエンジニアリング技術を持たれている方が多い印象です。

なお、2021年から外国籍ITエンジニアの採用支援サービスを展開している当社では、日本在住の外国籍ITエンジニアの転職市場動向を独自に解釈。

これまで当社がやり取りさせていただいてきたエンジニア約3,000名のデータをもとに、主に4つのグループ(タイプ)に分けて、日本語レベル、実務経験年数、採用時の年収という視点から分析しています。

特にタイプ3は、SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャンの状況が続いています。

・SESや受託企業にて5年以上の経験があるエンジニア。・総じて日本語力は高くJAVA等での堅実な経験を積んでいるエンジニアが多い。・ミャンマー、タイ、フィリピンなどの東南アジアに多い印象。・現年収は300万円後半〜400万円前半ほどであり、決定年収は500万円前後。・SIer/SES企業のニーズが非常に強く、 採用市場はレッドオーシャン。

この外国籍ITエンジニアの4つの分類では、以下の記事で詳しく解説しています。

また、ご参考として実際のフィリピン人エンジニアの採用事例をご紹介いたします。フィリピン人エンジニアについて詳しく知りたい方は是非チェックしてみてください。

フィリピン人の日本語は特段高いわけではない

フィリピン人では日本語はポピュラーなわけではありません。日本語能力試験(JLPT)の受験者数を見ても、フィリピンは主要アジア各国の中で特段多いというわけではなく、約5,668人にとどまっています。

なお、フィリピンよりも人口が少ないベトナムは 26,245人、さらに人口が少ないタイは12,468人です。そのため、フィリピン人エンジニアを採用する時は日本語力を十分に確認する必要があるでしょう。

フィリピンにおける日本語教育の状況を見ると、初等教育ではフィリピン日系人会国際学校など一部の私立学校で日本語が必須科目として組み込まれていますが、中等教育レベルでは日本語教育が行われている学校は限られています。

2008年には「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYSプログラム)」に伴い、マニラ首都圏の一部の高校で日本語が教えられるようになりましたが、まだ普及は限定的です。

高等教育機関では、日本語は選択外国語科目として履修されることが多く、多くの大学で提供されている日本語コースは3単位から6単位程度で、授業時間も50~200時間程度と限られています。このため、フィリピンの大学を卒業した人でも、日本語の会話能力が十分に身についているとは限りません。

そのため、日本企業がフィリピン人エンジニアを採用する場合、乗り越えるべき言語の壁が大きいと言えるでしょう。日本語レベルを確認する際には、単にJLPTの資格を持っているかどうかだけでなく、実際のコミュニケーション能力に着目することが重要です。

というのは、日本人でも「TOEICは高得点だが、ビジネスレベルの英語は話せない」というケースがあるように、JLPTの資格を持っているからといって必ずしも開発の現場において十分な日本語力があるとは言えないためです。

また、初等教育や中等教育で日本語が教えられている学校も存在するため、個々のエンジニアのバックグラウンドを詳しく確認して、これまでに日本語の教育を受けたことがあるかどうかを確認するのも大切です。

そのような確認を入念に行った上で採用した後は、日本語教育の支援や、日本語が不得意なエンジニアに対しては英語でのコミュニケーションを積極的に取り入れるなど、柔軟な対応が求められます。

ちなみに、弊社が運営する外国籍ITエンジニアに特化した人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、入社が決定した求職者には25時間分のビジネス日本語レッスンを無料で実施しています。

開発の現場でしか使用しないような語彙についても、入社する予定の企業それぞれにカスタマイズを行った上で教育を行っています。そのため、実際に入社する段階で特殊な語彙も含めてある程度ビジネス日本語に習熟した状態で人材をご紹介することが可能です。

→無料で問い合わせる

参考:https://www.jlpt.jp/statistics/pdf/2023_1_3.pdf
参考:https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2022/philippines.html#KEKKA

フィリピン人の英語力は高い

フィリピンにおける英語力は、非常に高いレベルです。

英語はフィリピンの公用語の一つであり、教育システムにおいても英語は重要な役割を果たしています。そのため、多くのフィリピン人は流暢な英語を話すことができ、特にビジネスや技術分野でのコミュニケーションにおいて高い能力を発揮できるでしょう。

2022年のEPI英語能力指数(English Proficiency Index)によると、フィリピン人の英語力は世界ランキングで22位、アジア圏では第2位となっており、日本人に比べて圧倒的に優れた英語スキルを持っていることが分かります。

また、2013年にGlobalEnglish社が行った調査では、ビジネス英語力においてノンネイティブの中でフィリピンが最も高い国とされました。この調査は有料会員を対象としていますが、フィリピン人が高い英語力を持っていることは疑いようがありません。

フィリピンでは、国民の約8割以上が英語を話せると言われており、これは英語で書かれている最先端のIT技術のリファレンスをいち早くキャッチアップできることを意味します。

また、世界各国のITエンジニアたちとオンラインでコミュニケーションができるため、日進月歩で進化するIT業界において、フィリピン人エンジニアは大きなアドバンテージを持っています。さらに、近年は英語力が高い人材が多いことを活かして、オフショア開発先としても著しく成長しています。

フィリピン人エンジニアの英語力は、国際的なプロジェクトやグローバルなビジネスにおいて大きなアドバンテージとなります。

日本企業がフィリピン人エンジニアを採用する際には、英語をコミュニケーションの主要言語として活用することで、言語の壁を克服し、よりスムーズにプロジェクトを運営していけるようになるはずです。

参考:https://www.efjapan.co.jp/epi/
参考:https://www.firstenglish.jp/knowhow/englishlevel-of-philipino/

陽気でフレンドリー。日本文化にも馴染みやすい傾向

フィリピン人は陽気でフレンドリーな性格の人が多いです。

話し好きで、職場でも和気あいあいとした雰囲気を求める傾向があります。このような国民性は、日本の職場に新たな活気をもたらし、コミュニケーションが活発化することで、チームワークの向上にも繋がります。

また、フィリピン人は報恩感謝を大切にする義理人情に厚い国民性を持っています。このような価値観は、日本の職場文化とも共通する部分があります。

フィリピン人エンジニアは、日本の職場においてもその感謝の気持ちを大切にし、お互いを尊重し合う姿勢を持って働くことができます。

フィリピンには独自のおもてなし文化が根付いており、基本的に親切な人が多いです。このような背景から、介護業界のような人の助けになる仕事との親和性は高いと言われています。

また、フィリピン人は社交的で、気軽に話せる雰囲気を持つ人が多いです。初対面でもオープンに話しかけてくれるので、日本人にとってもコミュニケーションがとりやすく、ありがたい存在になることもあります。

さらに、その社交性の高さで利用者にも臆することなく接し、活発なコミュニケーションが期待できます。

実際、外国籍ITエンジニア特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を展開する弊社としても、フィリピンの方々はお人柄としても日本人と相性が良いと感じています。

実際、日本企業がフィリピンご出身の方を採用した場合でも開発現場メンバーに受け入れられやすい傾向があります。

フィリピン人エンジニアを採用するメリット3つ

1. 平均年齢が若く、若手人材が確保できる

日本では、エンジニア不足が深刻化しており、特に若手人材の確保が難しい状況にあります。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年までにエンジニア人材が継続して減少すると予測されています。

このような中、フィリピンの若いエンジニアを採用することは、人手不足の解消に大きく貢献する可能性があります。

特にIT分野では、フィリピン人エンジニアの活躍が期待されており、日本企業にとって新たな人材確保のチャンスとなるでしょう。若手エンジニアの採用は、日本企業のイノベーションと成長にも寄与する可能性があります。フィリピンからの採用は、日本企業にとって有望な戦略の一つと言えます。

なぜ、こんなにフィリピンに若年層が多いのかというと、人口増加率は年間1.69%と非常に高いためです。2015年から2022年までの5年間ではフィリピンの人口は約805万人増加しました。

この800万人増とは、日本で例えると愛知県や埼玉県の人口が新たに増加したことを意味します。

2000年のフィリピンの人口が7,600万人だったことを考えると、この20年で約3,000万人を超える増加があったことになります3,000万人というとオーストラリアとニュージーランドの人口を足した程度の数となりますので、いかにフィリピンの人口が急激に増加しているかがわかります。

またフィリピンには、出産年齢(15歳から49歳)の女性が約2,800万人います。このためフィリピンの人口増加は今後も続き、2100年までは人口増加傾向が予測されています。

このように、人口増加率が高く若年層が日本に比べ圧倒的に多いフィリピン人エンジニアへと採用の手を伸ばすことで、若手人材の不足を大きく解消できることが期待できます。

参考:Average Age by Country 2023

2. ITに強い人材を獲得できる

フィリピンでは、IT業界の発展が目覚ましく、特に若い世代の中には高い技術力を持つエンジニアが多くいます。

フィリピン政府はIT人材の育成に力を入れており、理系大学からは毎年多数の優秀なITエンジニアが輩出されています。そのため、フィリピン人エンジニアを採用することで、日本企業は高い技術力を持つ人材を確保することが可能です。

近年、フィリピンはオフショア開発の拠点としても注目されており、サムスンやアクセンチュアなどの国際的なIT企業がフィリピンに投資を行っています。これは、フィリピンに優秀なIT人材が豊富に存在することの証明でもあります。

フィリピン政府は、毎年約5万人もの新しいエンジニアを育成しており、彼らは理数系に重点を置いた実践的な教育を受けています。その結果、技術レベルの高いエンジニアが多く、日本企業はこれらの人材を活用することで、技術力の向上や新しいプロジェクトの開発を進めることができるでしょう。

さらに、フィリピンのITエンジニアは、最新の技術トレンドにも敏感で、常に新しい知識を学ぶ姿勢すら持っています。

このようなフィリピン人エンジニアを採用することで、日本企業はグローバルな競争力を強化しつつより成長速度を引き上げることができるかもしれません。

3. 日本で働く心理的ハードルが低く、採用の難易度が比較的低い

フィリピンは日本にとって非常に親しみやすい国であり、多くのフィリピン人が日本に対して良い印象を持っています。

これは、フィリピン人が日本で働く際の心理的なハードルを低くしており、日本企業がフィリピン人エンジニアを採用する際の難易度を下げています。

フィリピンには、日本文化や日本語に興味を持つ人が多く、日本での就業を目指す若者も増えています。

特に、IT分野では、フィリピン人エンジニアの中には、日本の技術やビジネス文化に憧れを持ち、日本企業でのキャリアを積むことを目指す人も少なくありません。このような状況は、日本企業にとって有利であり、採用の際にもポジティブな影響を与えます。

さらに、フィリピンと日本の間には、長い歴史と友好的な関係があります。フィリピンはアジアの中でも特に親日的な国の一つであり、多くのフィリピン人が日本人や日本文化に好意を持っています。このような背景から、フィリピン人エンジニアは日本での生活や仕事に対して肯定的なイメージを持っており、日本企業での就業に前向きです。

また、日本とフィリピンは地理的にも比較的近く、交流も盛んです。観光や留学などで日本を訪れるフィリピン人も多く、日本での生活に対する不安が少ないのも採用を容易にしています。

アウンコンサルティング株式会社が行った調査では、「日本という国が好きですか?」という質問に対してほぼ100%近いフィリピン人が「大好き」もしくは「好き」と回答したというデータもあります。

このように、日本で働く心理的なハードルが低いため、日本企業はフィリピン人エンジニアを採用する際に、比較的容易に人材を確保できる可能性が高いです。

参考:https://www.auncon.co.jp/press/release/2016-07-27/

フィリピン人エンジニアを採用するデメリット3つ

1. 日本人よりも時間的コストがかかる

フィリピン人エンジニアを採用する際には、日本国内での外国人雇用に関連する様々な手続きが必要となります。在留資格の確認や申請など、時間がかかる手続きも多いです。

また、厚生労働省の規定により、適切な在留資格を持たない、または資格と業務内容が一致しない外国人を雇用した場合、雇用企業に罰則が科される可能性があります。

そのため、採用プロセスにおいては、在留資格に関する確認や申請に十分な注意を払う必要があり、これらの手続きにかかる時間的コストは、採用のデメリットと考えられます。

さらに、フィリピン国籍者を雇用する場合には、日本の入国管理法を遵守するだけでなく、フィリピン国内法に定められた手続きも必要となります。

フィリピンでは、海外で就労する国民に対して、フィリピン海外雇用庁(Philippine Overseas Employment Administration, POEA)および駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所(Philippines Overseas Labor Office, POLO)の許可が必要とされています。このような追加の手続きも、採用に関する時間的コストを増加させる要因となります。

採用後には、日本語や日本の文化に関する教育が必要となることが多く、これらの教育にもコストがかかります。

このように、フィリピン人エンジニアの採用には、日本人を採用する場合と比較して、時間的コストが増加する可能性があり、これは採用の際に考慮すべきデメリットの一つです。

2. さまざまなサポートが必要になる

フィリピン人に限った話ではありませんが、外国人エンジニアを日本で採用する際には、単に技術的なスキルだけでなく、彼らのメンタルや生活面でのサポートも重要な要素となります。

外国で生活することは多くの場合、簡単なことではなく、コミュニケーションの問題や孤独感など様々な困難に直面することがあります。これらの問題に対策を行わず放置したままだと「せっかく採用したのにすぐ離職されてしまう」などの事態が起こりかねません。

そのため、日本で働くフィリピン人エンジニアが抱える問題や困難に対して、企業側が適切なサポートを提供することが重要です。例えばm定期的なヒアリングを行い、彼らの悩みや不安を聞き取り、必要に応じて対応策を講じることなど。

また、フィリピンから日本に呼び寄せて採用する場合には、住居探しや生活面でのサポートが特に重要になります。新しい国での生活に慣れるまで、彼らをサポートする体制を整えることが、長期的な雇用関係の維持につながります。

しかし、これらのメンタルや生活面でのサポートを提供することは、企業にとって追加の負担となる可能性があります。特に中小企業など、人的リソースや経済的な余裕が限られている場合には、これらのサポートを充実させることが難しいかもしれません。

そのため、フィリピン人エンジニアの採用にあたっては、事前に必要なサポート体制を検討し、それに見合った準備を整えることが重要です。

3. 働き方に対する文化・価値観の違いがある

フィリピン人エンジニアを採用する際には、働き方に対する文化や価値観の違いも考慮する必要があります。フィリピンと日本では、労働環境や職場文化が異なるため、この違いが仕事の進め方や職場の雰囲気に影響を及ぼすことがあります。

フィリピンは温暖な気候であり、人々は一般的に明るく社交的な性格を持っています。そのため、フィリピン人は職場でもコミュニケーションを重視し、和気あいあいとした環境を好む傾向にあります。

これに対して、日本の職場はしばしば「黙々と仕事をこなす」スタイルが一般的であり、このような環境に慣れないフィリピン人は、仕事に適応するのが難しいと感じることがあります。その結果、早期に離職してしまうリスクも考えられます。

また、フィリピン人は陽気な性格で人との会話を楽しむことが多いですが、これが過度になると、職場でのおしゃべりが仕事の進行に影響を与えることもあります。ビジネスマナーや職場での適切な振る舞いについて、適切な指導を行う必要があります。

さらに、フィリピン人は人前で叱られることに慣れておらず、叱責はプライベートな環境で行うことが望ましいです。

日本では、人前で叱ることが一種の罰として用いられることもありますが、このようなアプローチはフィリピン人にとって理解しづらく、嫌悪感を抱く原因となる可能性があります。

このように、働き方に対する文化的な違いは、フィリピン人エンジニアの採用において考慮すべき重要な要素です。

文化的な違いを理解し、適切なサポートを提供することで、職場での円滑なコミュニケーションと効果的な仕事の進行を促進することができます。

フィリピン人エンジニアを採用する時の注意点

採用時に目標とする日本語力

外国人エンジニアを採用する際、日本語能力の目標設定は企業にとって重要なポイント。

一般的に、日本語能力の評価には日本語能力試験(JLPT)やBJTビジネス日本語能力テストが利用されますが、これらの試験は主に「会話以外」の能力を測るため、N1やN2の資格を持つ外国人でも、実際の会話がスムーズに行えない場合は多くあります。

また、N2を取得してから時間が経過している場合、実際の会話レベルはN2よりも低いN3レベルに相当することが多く、日本人社員のサポートがなければ、客先でのコミュニケーションが難しい場合もあります。

このような背景から、弊社が運営する日本語オンラインスクールでは「会話力」に焦点を当てた独自の「10段階の会話レベル」を設定し、会話力を客観的に評価しています。

大手SIer企業では、採用時の日本語会話レベルとしてレベル8以上を求めることが多い一方で、中小のSIer企業ではレベル5〜7を目安とすることが多く、実際に採用してからコミュニケーションの課題が生じることがあります。

重要なのは、該当社員が現在どの会話レベルにあり、どのレベルを目指すべきかについて、社内や現場の上司と共通の認識を持つこと。目標設定は企業によって異なりますが、多くの場合、最終目標として会話レベル7、8(JLPT N2レベル相当)を設定するケースが多いです。

参考までに、弊社が運営する日本語オンラインスクールでレッスンを行っている生徒さんの会話レベルが実際にわかる動画をここに掲載しておきます。この動画が「どのレベルの日本語レベルを目標とするか」を決定する際の目安になれば幸いです。

会話レベル4、製造業の技術者(インドネシアご出身)

会話レベル5、ITシステム開発の技術者(ベトナムご出身)

会話レベル6、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

会話レベル8、ITシステム開発の技術者(中国ご出身のエンジニア)

弊社では、法人向けのビジネス日本語教育サービスも展開しています。外国人エンジニアを採用する際にに気になる「日本語の教育はどうすれば良いのか」「うちは専門的な用語を多く使う職場だが大丈夫なのか」などの日本語力の悩みを一気に解決することが可能ですので、気になる方はぜひご相談くださいませ。

→無料で問い合わせる

様々な申請を行う必要がある

フィリピン人エンジニアを採用する際には、様々な申請手続きが必要となります。特に、フィリピン国内法では、海外で就労するフィリピン国籍者が対象となるため、日本企業はこれらの法律に準じた手続きを行う必要があります。

POLO(Philippines Overseas Labor Office)は、駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所のことで、フィリピン海外雇用庁(POEA)やフィリピン労働雇用省(DOLE)の出先機関です。

POLOは、海外で働くフィリピン人労働者の権利や福祉を保護するための機関であり、海外各国に拠点を持っています。日本においては、駐日フィリピン大使館と在大阪総領事館の中に拠点が設置されています。

フィリピン人エンジニアを雇用する際には、POLOへの申請が必要となる場合があります。これには、労働契約の確認や就労許可の取得などが含まれ、適切な手続きを行うことが求められます。

このように、フィリピン人エンジニアを採用する際には、POLOやPOEA、DOLEなどの関連機関との連携が必要となり、企業側はこれらの申請手続きに対応するための準備が求められます。

参考:https://tokyo.philembassy.net/attached-agencies/philippine-overseas-labor-office/

待遇面の注意点

外国人を採用する際には、特に待遇面での注意が必要です。フィリピン人の場合、彼らの母国における平均月収は約2万円と低く、首都マニラでさえも約3万円程度です。

このような背景から、海外で働くことに対して大きな期待を抱くフィリピン人も多く、そのやる気を引き出すためにも適切な待遇の提供が重要です。

日本で雇用する場合、外国籍であっても日本の労働基準法に基づいた賃金・労働時間を守ることが必須です。また、日本の生活コストの高さを考慮し、フィリピン人エンジニアにとって適切な給与設定が求められます。生活面でのサポートや住宅手当の提供も、彼らが日本で働く上での安心感を高め、円滑な採用につながります。

さらに、給与や目標、評価基準などを明確に説明して、入社後のトラブルを防ぎましょう。異文化間でのコミュニケーションは誤解が生じやすいため、事前にしっかりとした説明と合意が必要です。これらの配慮を行うことで、フィリピン人エンジニアが安心して日本での就労に臨めるようになります。

サポート面の注意点

外国人を採用する際、彼らの言語レベルに合わせたサポートが必要です。特に日本語のスキルに応じて、ゆっくりと話したり、難しい表現を避けたりする配慮が求められます。

英語を使用する場合でも、フィリピン人特有の英語の発音や表現に注意が必要です。たとえば、フィリピン英語では「f」の音が「p」に近い音になったり、「b」の発音が「v」になったりすることがあります。このような特徴を理解することで、コミュニケーションがスムーズになります。

フィリピン人エンジニアの採用においては、契約内容の明確化や適切な待遇の提供と並んで、十分なサポート体制の整備が重要です。

言語だけでなく、文化や習慣の違いにも配慮し、彼らが日本で安心して働ける環境を提供することが求められます。これにより、企業は採用したエンジニアのポテンシャルを最大限に引き出し、長期的な成功につなげることができます。

POLO申請とフィリピンの雇用管理制度について

フィリピンでは、国民の約10%が海外で働いていることから、労働者の保護と管理が重要な課題となっています。このため、フィリピン政府は独自の雇用ルールを設けており、海外で働くフィリピン人労働者の監督を行っています。この制度に関わる主な行政機関とその役割について解説します。

DOLE(フィリピン労働雇用省)

DOLEは、フィリピン労働雇用省(Department of Labor and Employment)の略称で、フィリピンにおける労働及び雇用に関する規制と監督を行う官庁です。

労働者の保護を主な職務とし、雇用に関する問題が発生した場合、雇用者や労働者からの不服申立てを受け付けます。特に、外国企業に雇用されているフィリピン人労働者に関連して問題が発生した場合、労働者保護の観点から、企業に対して厳しい判断を下すことが多いとされています。

このように、DOLEはフィリピン国内の労働問題に対応する主要な機関として機能しています。

POEA(フィリピン海外雇用庁)

POEAとは、フィリピン海外雇用庁(Philippine Overseas Employment Administrationの略称)のこと。送り出し政策の中心機関であり、海外で働くフィリピン人の権利を守ることを目的に活動しています。

POEAはフィリピン現地にあり、人材を海外へ送り出す前に就職先の審査を行っています。日本の企業がフィリピン現地から人材を直接雇用する場合、必ずこのPOEAの審査を受ける必要があります。

また、POEAの認定を受けた現地の送り出し機関だけが、海外に人材を送り出すことができます。

POLO(駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所)

POLOは、駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所(Philippines Overseas Labor Office)の略称で、フィリピン海外雇用庁(POEA)やフィリピン労働雇用省(DOLE)の出先機関として機能しています。

POLOは、海外で働くフィリピン人労働者の保護と支援を目的とし、各国に拠点を持っています。

日本においては、駐日フィリピン大使館と在大阪総領事館内にPOLOのオフィスが設置されています。

日本の企業がフィリピンから労働者を直接雇用する場合、POEAの審査を受ける必要があり、この審査プロセスにおいてPOLOが重要な役割を果たします。企業はPOLOに出向き、必要な書類の提出や手続きを行うことになります。

POLOの主な任務は、雇用契約の確認、労働条件の監督、労働トラブルの解決支援などです。

また、フィリピン人労働者の権利と福祉の保護に努め、彼らが安全で健全な労働環境で働けるように支援します。このように、POLOはフィリピン政府の海外での労働者保護政策を実施するための重要な機関として機能しています。

就労ビザの申請について

外国人エンジニアを採用する際には、適切な就労ビザの取得が必要となります。

ここでは、フィリピンから日本への呼び寄せる場合と、日本在住の場合のそれぞれのビザ取得フローを説明します。

フィリピンから呼び寄せる場合

在留資格認定証明書の申請と交付

まず、勤務予定地を管轄する地方入国管理局で、会社が「在留資格認定証明書」の交付を申請します。申請から交付までには約1~2カ月かかります。この証明書は、外国人スタッフの仕事内容が「在留資格」の基準に適合していることを証明するものです。

ビザの手続き

交付された「在留資格認定証明書」をフィリピンにいる外国人に郵送します。本人がこの証明書を持って日本大使館または領事館に行くことで、ビザの手続きを行います。「在留資格認定証明書」の有効期間は3カ月以内に上陸申請をしなければ無効となるため、早めの手続きが重要です。

日本在住の場合

在留資格認定証明書の申請と交付

受入企業の担当者または行政書士が、居住予定地または受入れ機関の所在地を管轄する地方入国管理官署で「在留資格認定証明書」の交付申請を行います。申請から1~3カ月後に証明書が交付されます。

ビザの申請

外国人本人が「在留資格認定証明書」を自国の日本大使館または領事館に持参し、ビザ申請を行います。通常、申請から5日~2週間後にビザが届けられます。「在留資格認定証明書」の有効期限内に入国する必要があります。

就労ビザの注意点

エンジニア職で就労ビザを取得する際は、採用理由書に記載する業務内容と申請人の専攻内容が一致していることが重要です。

ビザの申請には、必要書類を作成し、入国管理局まで届け出に行く必要があります。ビザの通過率を上げたい、複数名分の申請を出したい、再申請のやり方がわからないという場合は、ビザ申請代行サービスを利用するのがおすすめです。適切なビザ取得を行うことで、フィリピン人エンジニアの採用がスムーズに進みます。

フィリピン人を採用する方法

フィリピン人エンジニアを採用する際には、日本国内でのビザ取得と併せて次のような手続きが必要です。

なお、海外現地の人材を採用する場合、日本の採用担当者が現地に赴いたりLinkedInなどのSNSを用いて直接スカウトする、または現地のエージェントを介する方法が一般的には考えられますが、フィリピンでは2017年8月から、POEA認定の現地エージェントを介さない雇用ができなくなりました。

つまり、直接採用をすることは原則できないということです。

フィリピン人を採用するためには、以下のような手順を踏みましょう。

  1. POEA公認のフィリピン人材会社の選定と契約: まず、フィリピン海外雇用庁(POEA)公認の人材会社を選定し、契約を結びます。
  2. 必要書類の準備と提出: 必要な書類を準備し、駐日フィリピン大使館海外労働事務所(POLO)または在大阪フィリピン総領事館労働部門に提出します。提出はオンラインキューイングシステムで予約するか、郵送で行います。
  3. 審査: 提出した書類は約2週間で審査されます。
  4. 面接: 書類審査を通過すると、面接日の連絡が届きます。面接は英語で行われ、雇用の目的や事業などについて質問されます。必要に応じて通訳を用意することも可能です。
  5. 許可書類の受領: 承認を受けると、許可書類(Original POLO-Verified Document)が届きます。この書類をフィリピン人材会社に送付します。
  6. POEAへの書類提出と認可の受領: フィリピン人材会社がPOEAに書類を提出し、認可を受けます。
  7. 人材の募集と面接: 人材の募集を開始し、面接を行い、採用する人材を決定します。
  8. 在留資格認定証明書の申請と交付: 出入国在留管理局へ在留資格認定証明書(COE)の交付申請を行い、交付を受けます。
  9. 査証申請と発給: 労働者が在フィリピン日本国大使館で査証申請を行い、査証の発給を受けます。
  10. OEC(Overseas Employment Certificate)の申請と発行: フィリピン人材会社がPOEAへOECの申請を行い、発行を受けます。
  11. 日本への入国: 労働者はフィリピンを出国する際にOECを提示し、日本への入国が可能になります。

以上の手順を踏むことで、フィリピン人エンジニアの採用が可能となります。

なお、出入国在留管理局から交付される認定証明書(COE)には有効期限があるため、認定証明書の交付申請を行う前に、フィリピン側の手続きを済ませておくことが重要です。

なお外国籍ITエンジニア特化型の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」を運営する弊社は、Linkedinを用いた外国人ITエンジニアのリクルーティングで独自のノウハウを持っています。

フィリピン人エンジニアのクライアント企業様への紹介実績も多数ございます

どんな出身者、どんな開発言語経験、どんなポジションが欲しいかによって、ターゲットする媒体やアプローチが変わってくるため「外国籍エンジニア採用に興味あるけど、どこから始めればいいかわからない」といった方はお気軽にお問い合わせください。

→無料で問い合わせる

受け入れる時のポイント

フィリピン人エンジニアを採用した後、彼らが日本の職場で円滑に働けるようにするためには、いくつかのポイントがあります。特に、日本語教育の機会の提供と日本の文化や習慣の説明は重要です。

日本語教育の機会を提供する

上述の通り、フィリピンでは日本語はそこまでポピュラーな言語ではなく、日本語を話せるエンジニアは決して多くありません。そのため、採用する時点で日本語のスキルレベルを事前に確認することが重要です。

日本の企業では、開発などに関する専門的な会議は日本語で行うことが多いため、フィリピン人エンジニアが効果的に活躍するためには、日本語の研修機会を提供することが望ましいです。法人向けの日本語教育サービスを利用することも一つの方法です。

例えば、当社が提供する外国籍ITエンジニア専門の人材紹介サービス「IT JOBs in Japan」では、採用が決まった外国人エンジニアに対して25時間のビジネス日本語レッスンを無料で提供しています。入社時にはビジネス日本語にある程度習熟した人材を紹介することが可能です。

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日本の文化、習慣などを明確に説明する

また、フィリピン人をはじめとする外国人が日本で働く際には、日本独自の文化や習慣についての理解も重要です。例えば、「有給休暇」や「代休」「振り休」といった制度は、彼らにとっては初めて聞くものかもしれません。

これらの制度の意味だけでなく、背景にある文化的な理由についても説明することで、相互理解を深めることができます。

 日本では当たり前と考えられていることが、フィリピンでは非常識なことに該当することもあります。 たとえばフィリピンでは家族が何よりも大切だと考えられており、一般的に仕事よりも家族との時間や長期休暇を大事にする傾向があります。

このようなポイントに注意しつつ、フィリピン人エンジニアが日本の職場でスムーズに働けるようにすることが重要です。そうすることで彼らの能力を最大限に引き出し、企業の発展に貢献してもらえるでしょう。

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