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ミャンマー人エンジニアの給与相場・人月単価|日本での採用時・オフショア開発では?

2024年04月30日 公開

執筆・監修:村元康太郎
JOBs Japan株式会社 代表。大手ソフトウェア開発企業の営業・マーケティング部門にて4年間従事した後、日本語オンラインスクールやIT JOBs in Japanを創業。
1000人以上の外国人に対して日本語学習サポートや、世界15カ国出身・100人以上のITエンジニアの転職支援など豊富な実績を持つ。

ミャンマー人エンジニアを採用する時やミャンマーをオフショア開発先として選択する時に気になるのが「人月単価」や「ミャンマー人エンジニアの給与」です。

本記事では、そのような疑問の答えるべくミャンマー人エンジニアの人月単価・給与について

  1. 日本で採用する際のミャンマー人エンジニアの給与相場
  2. ミャンマー国内におけるエンジニアの給与
  3. オフショア開発としてミャンマーに依頼する場合の人月単価

これら3つのケースでそれぞれ解説していきます。

なお、ミャンマー人エンジニアの特徴や採用方法については以下の記事でご紹介しています。合わせてチェックしてみてください。

日本企業が採用する場合のミャンマー人エンジニアの給与

日本の中小企業で働くミャンマー人エンジニアの年収は、その人の日本語能力と実務経験に大きく左右されます。

ここでは、外国人ITエンジニア特化型の人材紹介事業を行う弊社のデータを基に、どのようにこれらの要素が給与に影響を与えるかを解説します。

具体例として弊社がこれまでに約3000名の外国人エンジニアとやり取りして得られたデータを基に分類した、外国人エンジニアの給与の4タイプを挙げます。

タイプ実務経験日本語レベル日本企業での就労経験採用時オファー年収目安
1〜2年N3レベル相当(聞き返しはあるが、日本人社員がゆっくり話してあげれば、社内の会話は成立するレベル。)×〜△320万円〜380万円
2〜4年N2〜レベル相当(社内での日本人社員との会話はスムーズ〜問題なくできるレベル。)×〜△380万円~450万円
5〜10年N2〜レベル相当(社内での日本人社員との会話はスムーズ〜問題なくできるレベル。)450万円~600万円
5〜10年N1〜レベル相当(社内・顧客とのやり取りにおいてスムーズ〜問題なくできるレベル。)600万円~1200万円

日本語レベルが年収に大きく影響する

日本で働く外国人エンジニアにとって、日本語能力は非常に重要です。

日本語能力試験(JLPT)のN3レベルでは基本的なビジネス会話が可能ですが、専門的な議論や交渉には限界があります。

このレベルのエンジニアの年収は一般的に400万円以下となることが多いです。

一方、N2レベルではもう少し複雑な会話が理解でき、日常的なビジネス場面でのコミュニケーションがスムーズに行えるため、年収は400万円前後となることが多いです。

最上位のN1レベルでは、ほぼネイティブに近い理解力を持ち、技術的な議論も自由自在にこなせるため、年収は600万円から1200万円まで幅広く設定されています。

実務経験の長さも年収に影響

実務経験もまた、エンジニアの年収に大きな影響を与える要素です。

1~2年の少ない実務経験の場合、年収は400万円以下が一般的ですが、2~4年の経験があると400万円前後になります。

特に5年以上の経験があるエンジニアは、その専門性と経験値によって、年収が400万円台から1000万円以上に跳ね上がることも珍しくありません。

外国人エンジニアに特化した人材紹介を行う弊社でご紹介させていただいた事例としても、実務経験が5年・日本語レベルN3~N2でオファー年収は450万円、実務経験が9年・日本語レベルN2でオファー年収が550万円と、やはり日本語レベルと実務経験によってオファー年収が大きく変動しています。

日本企業での実務経験の有無も影響する

さらに、日本国内で日本企業での経験があるかどうかも、年収・採用難易度に影響が大きいことも留意しておきましょう。

例えば、母国ではエンジニアとしての経験が数年あるが、日本国内において日本企業での経験はまだない、という場合は上記ではパターン2に分類され、比較的オファー年収は下がる傾向にあります。

一方、日本国内において日本企業での実務経験が豊富であるという方はパターン3〜4に分類され、オファー年収も比較的高くなる傾向です。

需要が高いのは実務経験5~10年・N2以上のエンジニア

特に需要が高いのは、タイプ3、実務経験5〜10年でN2レベル以上の日本語スキルを持つエンジニアであり、SIer/SES企業からの採用ニーズが非常に強いです。

このタイプのエンジニアのオファー年収は450万円から500万円前半の範囲で内定を承諾するケースが多いです。

一方で、タイプ2、実務経験2〜4年でN2レベルの日本語スキルを持つエンジニアも採用されており、オファー年収400万円程度で即戦力として活躍している企業もあります。

なお、それぞれのタイプ別でご紹介実績もまとめておりますので、「日本人だけではエンジニアの採用が追いつかないから外国人採用を行っていきたい」と考えていると考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

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→ 外国人エンジニアのご紹介実績を見る

また、ご参考として実際のミャンマー人エンジニアの採用事例をご紹介いたします。ミャンマー人エンジニアについて詳しく知りたい方は是非チェックしてみてください。

ミャンマー人エンジニアの求人例

では、実際に日本企業はどのような条件・年収で求人を行っているのでしょうか?

その疑問に答えるべく、以下に実際の求人データを日本語スキル、実務経験、その他必須条件、歓迎条件、勤務地、想定年収の種別でまとめていきます。

ぜひ採用を行う際の参考にしてみてください。

観点内容
日本語スキルJLPT N2以上
実務経験日本にて2年以上
その他必須条件Java、PHP、Rubyでの開発経験設計からテストまでの開発経験
歓迎条件要件定義書の経験顧客折衝の経験インフラ周りの作業経験サーバーサイドのフレームワークを用いた開発経験後輩の育成経験
勤務地都内
想定年収400万円〜
観点内容
日本語スキルN2レベルの会話力
実務経験システム設計・開発、インフラ設計・構築などの実務経験3年以上
その他必須条件Java、VB.NET、C++、C♯、PHPの経験が3年以上
歓迎条件特になし
勤務地全国
想定年収月給21万円~50万円

このようにまとめてみると、やはり上述したように「日本語レベル」「実務経験」によって想定年収が大きく変動すると見てよいでしょう。

ミャンマー国内でのエンジニア給与相場

ミャンマー国内のエンジニアの給与相場についての情報をまとめると、以下のような状況が見て取れます。

ミャンマー国内でのエンジニアの年収は、平均で約60万円から120万円程度とされており、決して高くはありません。経済状況や政治状況が不安定なこともあり、多くのミャンマー人エンジニアがより良い報酬を求めて外資系企業や海外の職を探す傾向にあります。

そもそも、ミャンマー全体の平均月収は約1万円から2万円と、アジア地域内でも低い部類に入ります。

新卒や第二新卒の初任給は一般的に約250,000MMK(約16,000円)で、都市部と地方では約50,000MMK(約3,000円)の差があるとされています。

特に工科系大卒者や日本語学科を卒業したエリート層は、月収が20,000円から50,000円に達することもありますが、全体的に見ると日本の平均初任給の約1/10と非常に低い水準です。

ミャンマーでは物価が日本の1/5から1/2程度であることを考慮すると、生活費が高い割には低賃金であり、国外就職を選ぶ若者が少なくありません。

エンジニアのスキル・専門領域による年収の差

また、専門領域によっても大きく変動します。

以下は、PayscaleやTime Doctor、Salary Explorerのようなサイトに掲載されている統計データをもとに、スキル・専門領域別にミャンマー国内でのエンジニアの平均年収をまとめた図になります。

専門領域日本円での年収ミャンマーチャットでの年収
フロントエンド開発約375,000円5,000,000チャット
バックエンド開発約495,000円6,600,000チャット
フルスタック開発約375,000円〜750,000円5,000,000チャット〜10,000,000チャット
モバイル開発(iOS/Android)約375,000円〜750,000円5,000,000チャット〜10,000,000チャット
データサイエンス/機械学習約450,000円6,000,000チャット

ミャンマーのオフショア開発の人月単価

ミャンマーでのオフショア開発の最大のメリットは、非常にコストパフォーマンスが高いことです。

エンジニアの人月単価は20万円から25万円程度とされており、この低コストは多くの企業にとって魅力的です。

特に、コストを抑えたい企業にとって最適な選択肢とされており、低コストで質の高いサービスを提供できるポテンシャルを持っています。

また、ミャンマーの若い労働力人口と教育を受けたIT人材の増加が見込まれるため、今後の成長も期待されている点に注目です。

しかし、ミャンマー独自の事情を十分に考慮していないと、予定通りに開発が進まないことがあります。

また、オフショア開発のノウハウがまだ浅く、対応分野が広くないというデメリットも。

さらに、後発としての立場や国内での経験豊富なブリッジSEやPMクラスの人材が不足していることも、大規模プロジェクトの際の大きな課題となっています。

一方で、ミャンマー政府はIT人材の育成に力を入れており、毎年多くの優秀な工科系大学やIT系大学の卒業生が市場に参入しています。

また、10年以上のオフショア開発経験を持つ日系企業が増えており、これにより30代から40代のブリッジSEやPMクラスの人材も徐々に増えてきています。

こういった事情を考慮すると、ミャンマーのオフショア開発市場が今後も成長し続けることが期待できるでしょう。

これらの情報から、ミャンマーが低コストで高品質なサービスを提供する有望なオフショア開発市場として位置付けられていることがわかりますが、一定の課題も存在していることが明らかです。

これらの課題に対する適切な対策と計画が、成功への鍵となるでしょう。

ミャンマーのオフショア開発の単価が安い理由

ミャンマーのオフショア開発の人月単価が他の国々に比べて特に安い理由はいくつかありますが、最も大きな要因は国内の人件費の低さにあります。

上述したように、ミャンマー国内のエンジニアの平均年収は60万円から120万円程度と非常に低く、これは日本の約1/10に相当します。

この低い人件費は、オフショア開発の人月単価を抑える主な要因となっています。

ただ、近年、円安が進行している影響で、ミャンマーから見た場合のオフショア開発の人月単価が相対的に上がってきています。

ただし、それでもミャンマーは世界的に見ても最安クラスの単価であることには変わりません。

しかし、今後オフショア開発を検討している方は為替相場の動向もチェックして置けるとよいでしょう。

ちなみに、ミャンマーはオフショア開発市場としては比較的新しいため、インフラの発展や技術力の向上が進んでいる段階。

国としてIT教育や技術者の育成に力を入れており、将来的にはさらに技術力が向上し、より効率的なサービスが提供できるようになると考えられるでしょう。

このような背景もあり、コストパフォーマンスの良いオフショア開発の拠点としての魅力は今後も高まることが予想されます。

アジア各国のオフショア人月単価の比較

以下は、オフショア開発.comがリリースした「オフショア開発白書」によるデータをもとに、アジア各国の人月単価をまとめた表になります。

人月単価 (万円)プログラマーシニアエンジニアブリッジSEPM
中国50.01(+20.00%)61.79(+18.68%)79.29(-6.48%)92.14(7.43%)
ベトナム40.22(+26.75%)49.13(+23.20%)57.73(+12.44%)79.38(+37.00%)
フィリピン35.83(-1.15%)53.33(+7.46%)81.25(+14.32%)70.83(+7.60%)
ミャンマー27.47(+12.25%)54.16(+42.96%)68.33(+40.63%)97.50(+55.23%)
バングラデシュ44.13(+48.90%)46.13(+16.38%)90.96(+30.62%)58.63(+27.27%)
インド50.83(+46.41%)68.75(+33.34%)94.29(+38.72%)111.43(+32.81)

このように見てみると、ミャンマーにおける人月単価はやはり最安クラスであることが分かります。

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