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外国人PHPエンジニアを採用!特徴や年収、人材・求人の例を紹介
2024年05月16日 公開
「PHPエンジニアの中途採用募集をしているが人材獲得できない。」
採用競争が激化している中、このようなお悩み・疑問を持つ人事担当者の方も多くいらっしゃるはずです。
実は近年、学習者の中でPHPのプログラミング言語としての人気が相対的に低下しているという傾向があり、日本人だけで十分な数を確保するのが難しくなっています。
そこで、「外国人PHPエンジニアを採用していこう」というトレンドが出来ているのが近年です。
しかし、外国人PHPエンジニア採用にあたり、以下のような疑問を持つ方も多いでしょう。
- 「外国人エンジニアの日本語は問題ないのか」
- 「実際、どのような外国人PHPエンジニアがいるのか」
- 「どのような人材を、どのような年収で探せばよいのか」
そこで本記事では、国内在住の外国籍ITエンジニアの転職支援をしておりますJOBs Japanの山川が外国人PHPエンジニアについて解説していきます。
目次
PHPエンジニアの採用が困難な理由
日本においてPHPエンジニアの採用が困難な理由はいくつかあります。
1. そもそもエンジニアは不足している
まず、エンジニア全体の不足が深刻な問題となっています。
IT産業の急速な成長とDXトレンドなどにより、エンジニアの需要が急増しており、企業が必要とする技術者の数が不足しています。
2023年の調査によると、日本ではITエンジニアの需要が供給を大きく上回っていることが明らかになっています。特に若年層の科学技術分野への関心が低下しており、これがエンジニア不足に拍車をかけています。
2. PHPの人気が相対的に低下している
次に、PHP以外の言語の人気が高まり、PHPの人気が相対的に低下していることも採用の難しさに寄与しています。
例えばPythonの人気は急速に増加しています。Pythonはデータサイエンス、機械学習、AIなどの分野で広く使用されており、これがエンジニアの間での人気を高めています。
例えば、2023年のStack Overflowの開発者調査では、PHPの使用率が18.58%であるのに対し、Pythonの使用率は44.1%に達しています。
また、Pythonは学習の容易さや豊富なライブラリ、フレームワークの存在から、これからプログラミングを学習しようとするエンジニアにとって非常に魅力的な選択肢となっています。
PHPも学習難易度が低い言語ではありますが、機械学習などこれから需要が加速していくであろう分野に対応しやすいPythonなどの方が、新規のエンジニアにとってはやはり魅力的に見えるのでしょう。
このように、PHPからPythonなどの他のプログラミング言語へのシフトが進んでいることが、PHPエンジニアの採用難の一因に。
特にPythonやGo、SwiftやKotlinなど「これから学び始める言語」として様々な選択肢がある若年層においては、この傾向は顕著だと考えられるでしょう。
企業が求めるPHPエンジニアの数は多いものの、PHPの人気が相対的に低下しているため、供給が追いつかない状況が続いているのです。
参考:PHP Vs. Python: Comparison Between Languages
3. 依然としてPHPエンジニアの需要は高く競争が激しい
さらに、PHPエンジニアを巡る競争が激化していることも一因です。
多くの企業がPHPエンジニアを求めているため、優秀なエンジニアの取り合いが発生しています。
特に大手企業は競争力のある給与や福利厚生を提供できるため、優秀なPHPエンジニアを引きつけやすく、中小企業やスタートアップにとっては採用が難しくなっています。
4. 企業が求めるスキルセットも高度化している
最後に、企業が求めるスキルセットが高度化していることも採用の障壁となっています。
企業は単にPHPの知識だけでなく、LaravelやSymfonyといったフレームワーク、MySQLなどのデータベース、さらにフロントエンド技術(JavaScript、Reactなど)にも精通しているエンジニアを求めるケースが多いでしょう。
しかし、当然ではありますがこれらの要件を満たすエンジニアは希少。また上述したようにそういったエンジニアは需要が高く、大手など高額な給与をオファーすることができる企業に確保されやすいはずです。
これらの理由により、日本でのPHPエンジニアの採用は困難となっています。
将来的に採用の難易度がさらに上がっていくことも予想されるため、今から外国人エンジニアを獲得していくなど、採用に対する考え方をシフトしていく必要があると言えるでしょう。
外国人PHPエンジニアの特徴
では、外国人PHPエンジニアにはどのような特徴があるのでしょうか?
日本語力が高い人材も採用可能
外国人を採用する時に最も気になるのが「日本語スキル」でしょう。
結論、工夫すれば日本語力が高い人材を採用することが十分可能です。
前提として、日本で就職を選ぶ外国人エンジニアの日本語力は基本的には高い傾向があります。ただ、やはり一人ひとりの日本語力には個人差がありますので、何も工夫せずに日本語力が高い方を採用することは困難。
「追加で日本語研修を行う」「日本語力が高い人に絞って紹介する人材紹介サービスを利用する」などの工夫が必要になるでしょう。
なお、以下に弊社でご紹介させていただいた外国人PHPエンジニアの方々のインタビュー動画を掲載しております。日本語レベルの参考になるかと思いますので、ぜひご覧いただければと思います。
▼関西のIT企業にwebエンジニアとしてご入社されたインドネシアご出身の方にzoomでお話を伺いました。現在は、受託開発チームにて、PHPをメインにシステムの開発に従事されています。
▼関西のIT企業にシニアwebエンジニアとしてご入社された方にzoomでお話を伺いました。シニアエンジニアとしてPHPの経験を活かし、チームをリードされています
日本に興味を持ったきっかけや、現在のプロジェクト、転職活動で大変だったこと、日本で新しい仕事を探しているエンジニアにメッセージについてお聞きしています。
希望年収は400万円~550万円程度
外国人PHPエンジニアの希望年収は、400万円~550万円の範囲であることが多いです。
実際に弊社で関係を持っている現在転職活動中の外国人Webエンジニアの方々も、概ねそのレンジに当てはまることが多いです。
- 30台前半、ベトナム国籍・日本在住のWebエンジニアの方:希望年収 500万円 (詳細はこちら)
- 20代前半、アメリカ国籍のエンジニアの方(PHPの経験は1年):希望年収 400万円以上 (詳細はこちら)
ただ前提として経験や日本語レベル、日本企業での就労有無によって年収は変化します。
外国人エンジニアの年収が決まる仕組みについては、詳しくは以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
外国人エンジニアの採用手法|特徴やメリット、ビザについて解説
国籍は 東南アジアが多い
外国人PHPエンジニアの国籍としては、ミャンマーやインドネシアなどの東南アジアが多い傾向があります。
実際に弊社でご紹介をさせていただいた実績のあるPHPエンジニアの方々も、東南アジアご出身の方が多くなっています。
参考として、以下に弊社のご紹介実績を掲載させていただきます。ぜひ参考にしてみてください。
▼関西企業にてインドネシア出身のエンジニアご採用 500万円オファー
こちらの方は、昨年転職のサポートをさせていただいた方で、来日後、日本の大学院を卒業し大手SESにてPHPを中心に5年の経験を積んでこられました。上記ページではご経験や転職の経緯をまとめています。
▼関西企業にてミャンマー出身のエンジニアご採用 550万円オファー
こちらの方は、ミャンマー出身の女性の方で、webアプリケーション開発を9年(うちPHP経験が5年) 積んでこられました。上記ページではご経験や転職の経緯をまとめております。
▼関西企業にてインドネシア出身のエンジニアご採用 340万円オファー
こちらの方は、実務経験1年程度と、ジュニアレベルの方。日本語レベルもN3程度と低いこともあり、採用時の年収は340万円でした。
PHPエンジニアの採用にお困りの方や外国人エンジニアの採用を検討している方は、ぜひご相談くださいませ。
外国人PHPエンジニアを採用するメリット・デメリット
メリット:若手・実務経験ありなど採用困難な層を獲得できる
外国人最大のメリットは、日本人では採用が困難な特徴をもつ人材を獲得できるということ。
PHPエンジニアの場合、若手エンジニアやLaravelやSymfonyといったフレームワーク、MySQLなどのデータベース、さらにフロントエンド技術(JavaScript、Reactなど)にも精通しているエンジニアなどが採用が困難な人材となります。
こういったエンジニアは、日本人では既に高年収をオファーできる企業に獲得されてしまっているのが実情です。
また、上述したように日本は少子高齢社会であるため、年齢層が若い人材の母数が少なくなっています。
しかし、外国は平均年齢が日本よりもずっと低い国がほとんど。
エンジニアも若手層のボリュームが日本よりも格段に多いため、若年層エンジニアの採用が可能です。
また、採用に強みを持つ一部の企業を除き、外国人エンジニアの採用はまだまだ日本では浸透しきっていません。
そのため、採用の競争も日本人ほど激しくなく、日本人では採用が困難なスキルを持つような人材も、外国人エンジニアを採用することで比較的簡単に獲得することが出来ます。
デメリット:採用・教育に手間がかかる
デメリットとしてはまず、外国人エンジニアの採用には在留資格の確認や申請など、手続きが必要であることが挙げられます。
また、必要に応じて採用された後の日本語教育も重要です。多くの外国人エンジニアは、たとえ日本語能力試験で高得点を取っていても、業務で使用される専門用語を十分に理解しているわけではありません。
PHPの場合「定数」「クォーテーション」「代入演算子」「アロー演算子」などの用語にも精通している必要があるでしょう。
N2以上の日本語能力を持つとしても、開発の現場で使用される専門用語や業界特有の言葉まで知っているわけではないことが多く、入社後も日本語のキャッチアップ・学習は継続が必要であると言えます。
採用できる外国人PHPエンジニアの例
では、実際に外国人PHPエンジニアではどのような人材がいるのでしょうか。
以下に実際に転職活動をされている候補者3名をピックアップしました。
このようなPHPエンジニア人材が採用可能だと考えていただければと思います。
候補者①日本語レベルN2
・30代前半、ベトナム国籍、日本語学校在住
・WEBエンジニアとして4年経験あり
・関西・希望年収500万円
候補者②日本語レベルN2
・20代前半、アメリカ国籍、スタートアップ
・JAVA1年、PHP1年の経験あり
・関東・希望年収400万円以上
候補者③日本語レベルN2
・30代前半、ミャンマー国籍国籍、SES企業
・PHP経験約8年。テックリード経験あり
・関西・希望年収680万円以上
実際のPHPエンジニア求人例
企業は、PHPエンジニアの募集として、実際にどのような求人を出しているのでしょうか?
以下に実際の求人内容をまとめさせていただきましたので、年収や応募条件を決める際の参考にしていただければと思います。
求人①受託開発企業でのPHPポジション
観点 | 内容 |
応募条件 | 日本語会話レベルN2以上IT開発・インフラ・BrSE・デザインの経験3年以上PHPの実務経験3年以上歓迎要件:WEB系システム開発経験、バグフィックス対応経験 |
勤務地 | 大阪 |
勤務時間 | 9:30~18:30(実働8時間) |
年収 | 5,000,000円~6,000,000円年俸制(年収を12分割)昇給年1回試用期間:6ヶ月(給与変更なし)時間外手当有 |
待遇/福利厚生 | 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険 |
休日/休暇 | 年間休日125日土日祝日GW、夏季休暇、年末年始有給休暇(入社半年後最大10日付与)特別休暇 |
求人②自社サービス開発企業のPHPポジション
観点 | 内容 |
応募条件 | 学歴不問必須条件:WEBアプリケーションの3年以上の開発経験歓迎条件:LAMPの経験、DevOpsの実務経験、サービス設計経験、リードエンジニア経験、プロジェクトマネジメント経験 |
勤務地 | 本社(東京都)在宅勤務・リモートワーク:相談可(週3日リモート)オンライン面接:可 |
勤務時間 | 9:00~17:30(所定労働時間:7時間30分)休憩時間:60分時間外労働有無:有その他就業時間補足:時差出勤制度あり(8:00/9:00/10:00から選択) |
年収 | 600万円~1,200万円年俸制年額(基本給):6,000,000円~12,000,000円月額:500,000円~1,000,000円(12分割)昇給有残業手当有業績連動賞与あり |
待遇/福利厚生 | 通勤手当(上限月3万円)、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、退職金制度<br>育休取得実績有(育休後復帰率100%)教育制度・資格補助:OJT、スキルアップ補助制度(書籍購入・外部セミナー/研修受講費用補助)その他:出張手当、私服通勤可、リファラル制度、社内交流費補助制度(月2回まで上限2,000円/回)、時差出勤制度、リモートワークこだわり備品購入補助制度(年間3万円まで) |
休日/休暇 | 完全週休2日制(土日祝日)年間有給休暇10日~20日(入社初日に5日、入社半年後に残りの5日を付与)年間休日日数120日年末年始休暇(12/30~1/3)、慶弔休暇、育休・産休(取得/復帰実績あり、男性社員の取得実績含む) |
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